2017/11/13
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2020年人工知能時代の幸せな働き方と経営、リーダーシップ
第5回
AIを上手く使うということは、人間とは何かを深く知るということと同義語である。(5/5)
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「経営者を語る」――今回は、藤野貴教氏(株式会社 働きごこち研究所 代表取締役)をゲストにお迎えして、「人工知能時代の幸せな働き方と経営、リーダーシップ」をテーマにお届けします。
どちらかというと不安な未来が喧伝される傾向のあるAIですが、今、経営者が知っておくべきAI関連の情報とは何か?
AI時代に経営者は組織と職務をどうオーガナイズしていけばいいか?
人間にしか生み出せない付加価値とは何か?――
といったトピックについて、弊社代表・井上和幸と語り合っていただきました。全5回でお届けします。
井上 ちなみに、藤野くんは、採用人事に関することや、流行りの「HRテック」については、どう見ているの?
藤野 採用人事については、2つ思うところがあります。例えば、エントリーシートの添削をAIが代行するという話がありますが、それは先ほど話した《会議の内容を音声認識で議事録(テキスト)化する》というのと同じレベルの話だと思います。ここには、「そもそもエントリーシートは何のためにあるか?」という議論が抜けている。もちろん、わかって実践している企業もありますが、「うちも、それができたらいいよね」という認識で安易に飛びつこうとする採用担当者がいらっしゃるのであれば、そこには警鐘を鳴らしておきたいです。そもそも、エントリーシートって何のためにあるんですかね?よくわからないですよね。もともとは学校歴に囚われずに選考しようとソニーが始めたわけですが、今のエントリーシートは学校名をばっちり求めている。エントリーシートは何のためにあるのかを断言できる人がいないとしたら、そもそもエントリーシートは要らないのかもしれない――ということを考えたうえで、AIに仕事を任せるべきかどうかというのを議論すべきでしょう。そもそも採用業務の中で、やらなくていい業務をただルーティンとしてこなしていることはないか?AIに代替する前に、そもそもそれは必要な業務なのか?という議論をすべきだというのが1つ目です。
2つ目は、エントリーシートの添削を任せるといっても、これまで人間がやっていたやり方をAIに学習させることは意味があるのか? という視点です。人間にはたくさん見落としやバイアスがあるはずなのに、人間が見ていた過去のデータを正として学習させ、AIに人間と同じことをさせるとなったら、人間並みに「アホな」AIができることになってしまう。人間なりに賢いとも言えるし、人間並みにアホなAIができるとも言えますが、そうすると、AIでやったところで、これまでと同じように良い人材の見落としが起きるかもしれないとも考えなければならない。
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