TOP 成功する経営者は皆、多読家。「TERRACEの本棚」 『チーズはどこへ消えた?』待望の続編。これは、あなたの物語。

2019/11/20

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第77回

『チーズはどこへ消えた?』待望の続編。これは、あなたの物語。

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  • 経営
  • 扶桑社 第三編集局書籍第一編集部 副編集長 吉田淳氏

 

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成功する経営者は皆、多読家。
成功している経営者が注目している、読んでいる書籍をご紹介してまいります。
今回は、『迷路の外には何がある?』
版元の扶桑社で海外翻訳書籍を担当されている、吉田淳氏に見どころを伺いました。

 

 

先般、本連載でご紹介させていただいた『チーズはどこへ消えた?』

 

全世界で2800万部、国内で400万部を突破している大ベストセラーです。
今回ご紹介する『迷路の外には何がある?』は、この『チーズはどこへ消えた?』の、19年ぶりとなる続編となります。同時に本書は、著者であるスペンサー・ジョンソン博士の遺作でもあります。

 

お話は前作のラストから始まります。
今回の主人公は、小人のヘム。
「迷路のなかで、チーズが出現しなくなった」という現実に直面し、ほかの仲間はもうどこかへ新しいチーズを探しにいってしまったのに、ヘムだけは、迷路に残ってチーズを探しています。

 

 

「今までのやり方を安易に変えるよりは、成功してきたやり方を踏襲したほうが絶対うまくいく」
「せっかく頑張ってきたのに、今生き方を変えたらそれはこれまでの自分を否定するようなものだ」
「うまくいかない理由はわかっている。それは自分の頑張りが足りないからだ」

 

 

でも、相変わらずチーズは見つからない。
そこから彼は、新たに得た仲間「ホープ」とともに、ひとつひとつ「気づき」を重ね、やがて新しい世界へと旅立っていきます。その思考と実践の過程が、会話主体の読みやすい文章で描かれているんですね。

 

要するに、前作の『チーズはどこへ消えた?』が、[危機を打開するに際してのケーススタディ」だったとすれば、本作は、[危機を前に立ち止まってしまう人が、どうすれば試練を克服できるか]を対話形式で探ってゆく、一種の「思考実験」の書なのです。

 

編集者である私自身、この話は、とても身につまされる物語です。
本書で扱われている「チーズのでなくなった場所」、出版で仕事をしているのが、まさにわれわれなのですから。

 

そう、少なくとも、自分は間違いなく「ヘム」です。

 

本の後半に付されている「ディスカッション」では、ビデオレンタルショップや紙焼きのカメラ会社(コダック)の栄光と衰亡について言及されていますが、紙媒体もまた、デジタル化とSNSの大衆化のなかで、いつ消えてしまってもおかしくない業態なのかもしれません。そんななか、われわれはどうすれば時代に即応していけるのか。どう対応していくのが最適解なのか・・・。

 

これははたして、他人事でしょうか。「あなた」はどうですか?

 

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プロフィール

  • 吉田淳氏

    扶桑社 第三編集局書籍第一編集部 副編集長

    1972年生まれ。東京大学文学部卒業後、扶桑社に入社。販売部を経て、99年より書籍編集部に配属。最初の仕事が西尾幹二『国民の歴史』のサブ担当。2005年より翻訳出版に携わり、主に扶桑社海外文庫を担当。担当作品にスティーヴン・ハンターの諸作品のほか、ギジェルモ・マルティネス/和泉圭亮訳『オックスフォード連続殺人』、ポリーナ・シモンズ/富永和子訳『青銅の騎士』シリーズ、チャールズ・ウィルフォード/浜野アキオ訳『拾った女』、スペンサー・ジョンソン/門田美鈴訳『迷路の外には何がある?』など。最新担当作はスティーヴン・ハンター/公手成幸訳『狙撃手のゲーム』(上・下)。