2018/08/01

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経営者・リーダーのための「マインドフルネス・禅」実践塾・第1期開催レポート

第2回

ブッダ、道元、ダライ・ラマから学ぶ経世済民

  • マインドフルネス・禅
  • 経営
  • マネジメント
  • 益野典子 KEIEISHA TERRACE編集部

経営者・リーダーのための「マインドフルネス・禅」実践塾・第1期

2018年5月26日(土)に実施したプログラムのご紹介をさせて頂きます。
こちらの実践塾は、受講回数を最短3回からお選び頂き、

受講回数に合わせてお好きな回に参加して頂くスタイルとなります

随時ご参加頂けますので、ご興味をお持ちの方はこちらから詳細を

ご確認ください。>>詳細はこちら

Ⅰ. ブッダの教えとは
2,500年前のブッダ悟り後の最初の説法そして最期の教えについて学ぶ。

 

■四諦
苦諦・集諦・滅諦・道諦のことをいう。
これは、迷いと悟りとの因果を四つに分けて
人生の真理を説いた言葉である。
悩みの解決法にも通ずるものがあるといわれている。

■八正道
正見/正思惟/正語/正業/正命/正精進/正念/正定
先に学んだ「四諦」の教えを実践に落とし込んだものがこの八正道である。
いわば、人間が正しい生き方を実践するための八つの方法とも言える。

■自灯明・法灯明
第1回でも学んだこの言葉は、禅とは何か?の答えに通ずる。
情報に溢れている中で彷徨い、何を道標にすればいいのか、それを導き出す言葉である。

■「経済」の語源
第2回講義のテーマにもなっている経世済民が語源である。世の中で困っていることを救うこと。正しくあれば、結果も自ずとついてくるという考えで、この教えを企業理念に掲げている企業も多い。

 

―なぜ禅の教えが経営に効くといわれているのか―
・”ブレない力”を鍛える禅のトレーニングが経営にも必要な判断軸をつくる
・周りの環境に対しての姿勢を禅から学ぶことによって、しなやかさが身につく
・科学的にも実証されている坐禅をとりいれることで、脳と体が冴えわたる

Ⅱ. 道元の教えから経営を考える
道元の教え「仏道」を「経営道」に置き換えてこの文章の意味をまずは考えてみる。

禅とは自己探求であり、禅を通して執着を手放すことができる。
坐禅を続けることで気づくことがあり、この小さな気づきの繰り返しが悟りに繋がる。文字による知識と、坐禅という実践をかけ合わせることが自分を作り上げ、タフな脳を鍛えていく。

 

Ⅲ. ダライ・ラマの教えとは
現実の3つの在り方として①無常②諸法無我③縁起を説いている。これは経営真理にも通じるものである。
また、6つの智慧(布施/持戒/忍辱/精進/禅定/智慧)を完成させることによって悟りに至るとされている。

 

◎仏教が経営にもたらす効果
危機対応能力の向上/意思決定力の向上/人間関係の向上/会議の減少と実行力の向上/創造性の向上/仕事への熱意の向上が挙げられる。

 

Ⅳ. 経営に活かす禅語
「山は是山、水は是水」:
山は山であり、それ以上でもそれ以下でもない。そのもの自身の本分や特性を受けとめるべきだ。
※「ホラクラシー」「ティール」に通じる考え方。

「全機現」:
禅の修行におけるゴール。自分の中の全ての機能(個性、強み、長所)を発揮すること。

「喫茶去」:
「ただ、お茶を飲みなさい」ということ。お茶を飲むときはただお茶を飲む。それに集中すべきである。

「前後際断」:
完全に、今、ここに集中すること。その結果として、悩みが消える。
悩みというのは、過去か未来のこと。本来は、今・ここにあるのは自分が生きているという事実、または目の前に見えている景色のみであるから。

 

Ⅴ. 坐禅
講義中に2回、計45分ほどの坐禅を実践。
前回学んだポイント、「調身」「調息」「調心」を意識して行う。
坐禅後の感想では、「もやもやしていたことが少しスッキリした」
「家にいるような安心感が生まれた」「フッと緊張が解けるのを感じた」
「仕事のことから離れてイメージが膨らむようになった」「体の声に気づいた」
という声も。中には坐禅を取り入れているかたもいましたが、「日頃のものと違い、緊張緩和を感じることができて体が軽くなった」という意見も。繰り返し行ううちに、感じ方や得られるものが徐々に具体的に。

 

今回はマインドフルネス・禅の基礎知識を、実際の経営やビジネスのシーンに置き換え、受講者様同士での意見交換などワークを交えながらのプログラムとなった。

 

各回テーマを変えての講座となるため、随時ご参加頂けます。

次回以降の講座概要とスケジュールはこちらをご覧ください。

経営者・リーダーのための「マインドフルネス・禅」実践塾・第1期 開催中!

<講師プロフィール>
島津清彦(しまづ・きよひこ)
株式会社シマーズ 代表取締役

 

禅の心“で人・組織を強くする「ZENマインドプロデューサー」

元スターツピタットハウス代表取締役。元ソニー不動産取締役。
東日本大震災での被災を機に上場企業の社長というキャリアを捨て、2012年、経営コンサルタントとして独立起業。その後、多くの世界一流リーダーが禅に辿り着くことを知り、自らも出家得度し仏門入り。経営者と禅僧という二つの顔をもちながら、現在は官公庁、大手企業を中心に禅を活かした経営・組織開発コンサルティングやリーダーシップ研修、講演、坐禅指導等を行う。NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』BSジャパン『日経プラス10』日経ビジネス、日経アソシエ、朝日新聞、毎日新聞、AERA、日刊ゲンダイ、夕刊フジなどメディアにも多数取材出演。著書に『仕事に活きる禅の言葉(サンマーク出版)』『翌日の仕事に差がつく おやすみ前の5分禅(天夢人)』がある。一人一人が自分の夢や使命に気づき、充実したキャリアやライフを送れるようサポートすることが使命。
座右の銘は一日一生。

プロフィール

  • 益野典子

    益野典子

    KEIEISHA TERRACE編集部

    1984年生まれ。2017年、経営者JPに入社。プラットフォーム事業本部セミナー運営事務局として、「志高き経営者・リーダーたちが、集い、学び、執行する場の提供」を実現するため各企画を運営している。