2018/02/06
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志のリーダーシップ
第4回
「自分のWill」を膨張させ、それを「会社のShould」にしてしまえ!(4/5)
- スペシャル対談
- リーダーシップ
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「経営者を語る。」――今回は鎌田英治氏(株式会社 グロービス マネジング・ディレクター/知命社中 代表)をゲストにお迎えします。
今回のテーマは、「難しい時代にあって、魂の入った志と目標を考え抜くためのエネルギーをどう探していくか――」。
『知命社中』という異業種の経営幹部同士が一堂に会し、6ヵ月にわたって濃密な思考と対話を繰り返すコミュニティを一昨年からスタートさせた鎌田さんと、弊社代表の井上和幸が、これからの経営者、リーダーに必要なものを語り合いました。全5回でお届けします。
井上 昨年、お付き合いが深い経営者の方々をお招きしてパーティをした際に、夏まゆみさんという振付師の方に講演をしてもらいました。夏さんは、モーニング娘。やAKB48などの振り付けやプロデュースをされている方なんですが、その中で、リーダーシップに関してすごくいい話をしてくださったんですね。
個人的に印象深かった話をかいつまんでご紹介すると、例えば、AKB48では、センターで歌う子がいる一方で、端っこにいる子がいるわけです。この子たちをただ放っておくと、「どうせ隅だから」と気を抜くし、モチベーションも上がらない。人間ですからね。しかし、夏さんは、そうした子のところに行って、こんな感じのことを言うのだそうです。「この場所からお客さんを見てごらん。あなたの近くにもたくさんのお客さんがいるでしょ。その人たちの心をつかみなさい。あなたは、目の前のお客さんをつかむリーダーなんだよ。そして、また別のところに行くと、またそこにも目の前にいるお客さんたちをつかめば、あなたの周りには、あなたを支援してくれる人がどんどん増えて行く」と。つまり、センターならセンターの、5番手なら5番手の意味をちゃんと考えて、自分の立場からのリーダーシップを発揮するということです。
鎌田 まさにそうですね。知命社中で僕たちが伝えたいのも、そうした話です。社員のモチベーションを上げることに苦労されている経営者の方々には、すごく刺さる話だと思います。
今の話は、本人のwillと、与えられたShouldとの関係だと思いますが、知命社中でも似た話がありました。プログラムでは、私からある「お題」について、A案とB案のふたつ考えを示し、どちらの立場に近いかを決めてもらい、参加者同士で対話をする事があるんですが、先日のお題は、こんな内容でした。
「私たちは今、長いビジネスキャリアを経て大きな節目にいる。それは人生最後の大仕事をするための節目かもしれないし、いやいや、これからが本番だという節目かもしれないし、いずれにせよ節目にいる。あなたも、今その節目に立っていると思うが、これからをどうしたいか? Aという選択は、自分の残された人生を自分の好きなように使う。自分が本当にやりたいことでドライブしていきたいというもの。一方、Bという選択は、自分の好きなことをやりたいというのは否定しないが、誰かのために自分が存在するし、これまで世話になった先達に対する恩義がある。今度は世話をもらう側から渡す側にならなければいけない。期待されること、求められること、乞われること、これにしっかり応えていきたい、というもの。」こんな問いで議論してもらったんです。
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