2019/02/01
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イマ、ココ、注目社長!
第8回
「ゲームプレイ」と「ゲーム観戦」をさらに上位のエンターテイメントへ昇華させる!【後編】
- 注目企業
- 組織
- 経営
- 経営者インタビュー
――面白いですね。選手・タレントが出てくることもあるでしょうし、楽しみですね。
高尾 プレイヤーの方も出場できる機会が増えますし、それに見る人が出てくると、いいプレイをすればチヤホヤされることになるんですね。そうしたときの気持ちというのは格別で、「やっていてよかった」になるかもしれないし、「もっとみんなを沸かしてやろう」になるかもしれない。そうすると、そこでサイクルが回り出して「もっと見たい」となり、プレイヤーがその対価を得られるようになってくると、より成長が進むと思っています。なので、多くの人から見られる機会を作ることはすごく大事なことだ、と思いながらやっていますね。
日本は世界で2番目にゲーム実況を視聴する国。
――ちなみに、アメリカなどにも御社と同じような立ち位置の企業はあるんでしょうか。高尾 うちのように草の根レベルで始めたところって、あまり聞かないですね。もともと大きい資本があって、ドーンとeSPORTS に参入している感じです。ちょっと毛色は違うんですが、僕たちのように小さい規模から始めて大きくなったものとしては、『EVO』というラスベガスでやっている格闘ゲームの世界大会があります。20年前くらいに発足して、最初は50人とか100人規模で超ローカルでやっている大会だったのが、あるときから人数が増えていって今では出場者が1万人くらい集まる大会になっています。
この『EVO』のことは僕たちもかなりリスペクトしていますし、参考にもしています。僕たちは2年連続でプレイヤーとして参加しているんですが、今年は社員全員で行って、ガチンコで戦ってきました。そうしたら『ポッ拳』というポケモンの格闘ゲームで、うちの社員が2位になりました。世界2位ですよ(笑)。
――すごいですね。このEVOの中継は、どれくらいの人が見るんですか?
谷田 2015年のデータですが、2000万人くらいがゲームの大会を見ているんです。同時視聴者数だけで25万人。そのうちの80%以上はアメリカ人だったんですが、日本人が10%もいました。つまり、世界で2番目にゲームを視聴する国であることがその時点で成立していたわけです。140万人が3日間で平均8時間、その大会を見ていたのですが、それだけゲームを見ることに抵抗がない国であれば、大きな広がりを見せる可能性があると思っています。
高尾 そうですね。ここに行けばわかるんですが、何とも形容しがたい熱狂というか興奮があるんですね。「これがeSPORTSか!」という確信を得ずにはいられないと思います。こういったものを日本で作れたら、そのときは理想にかなり近づいたと言えると思いますね。
(構成・文/津田秀晴)