TOP 今なぜ、改めて経営者たちはドラッカーにはまるのか? 「リフレクションは並の人間を一流にする」―― 失敗ではなく、もっと良くできる方法をふり返れ。(3/5)

2018/10/02

1/2ページ

今なぜ、改めて経営者たちはドラッカーにはまるのか?

第3回

「リフレクションは並の人間を一流にする」―― 失敗ではなく、もっと良くできる方法をふり返れ。(3/5)

  • スペシャル対談
  • マネジメント
  • 経営
  • 井上 和幸 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO
  • 今給黎健一氏 株式会社ダイヤモンド社クロスメディア事業局局次長、ドラッカー塾事務局
 

プロフェッショナルな専門家の記事が読める!60秒で簡単・メンバー登録はこちら >

 

 

「経営者を語る」——今回は、経営者やエグゼクティブが行列を作り、マネジメントを学び実践する講座「ドラッカー塾」の運営担当者である今給黎健一氏(株式会社ダイヤモンド社  クロスメディア事業局局次長)をゲストにお迎えします。

 

テーマは「今なぜ、改めて経営者たちはドラッカーにはまるのか?」。全5回でお届けします。

 

 

井上 ところで、ドラッカーの『マネジメント』をずっと読み解かせていただいている中で(メルマガ連載「ドラッカー再論」)、先日、「日本の意思決定方法は優れているのだ」という趣旨の記述があったんです。僕は割と丁寧に読んでいるつもりですが、「あ、ドラッカーさんはこんなことも言っていたんだな」と。
それはこんな内容でした。僕なりの表現でざっくり要約すると、《最初に、ああやこうやと、ちゃんと合意形成をしていく日本の意思決定の仕方は正しい。最初はノロノロしているように見えるが、そこで落とし込み切ったら後は走るだけだから、日本の方が決まったときには全員でバーンとやるし、その意味も全員わかっている》と。そういったことは、逆に今の日本の企業人や経営者が忘れてしまっている感じもしたんです。改めて、というか、これからもう一度大事にした方がいいところだなと思いましたね。
そして、《目の前でどんどん決めていけばいいようなことについては、アメリカの企業のように意思決定が速い方がいい。ただ、大きなことは日本みたいに徹底的に議論した方が、逆に急がば回れで早い》といった使い分け論みたいなことを、ドラッカーさんは50年前の時点でちゃんと言っていてすごいな、と。
さすがドラッカーさん。よくこれだけのことを全て書き尽くしているなと本当に思うんですよね。

 

今給黎 そうですよね。(対談中の)ちょうど今この時間、「ドラッカー塾」でその講義をしていると思います。「意思決定の9つのステップ」といいますが、今の話は、問題の1から4、5くらいまでを包含しているんですね。日本流の意思決定の、遅いかの如くに見えるものに、それらが全部入っているんだなと思いながら井上さんのお話を聞いていました。ドラッカーさんはちゃんとステップに切っていますが、日本は意識していなくてもそれをステップにしたがって一気にやっている感じですね。

こちらはプラチナメンバー限定記事です
プラチナメンバー登録(年間11,000円or月間1,100円)を
していただくと続きをお読みいただけます。

※登録後30日間無料体験実施中!

プロフィール

  • 井上 和幸

    井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

    この登場者の記事一覧をみる
  • 今給黎健一氏

    今給黎健一氏

    株式会社ダイヤモンド社クロスメディア事業局局次長、ドラッカー塾事務局

    1988年ダイヤモンド社入社。週刊ダイヤモンド、ハーバードビジネスレビューのダイレクトマーケティングを担当し、現在はダイヤモンド経営者倶楽部、ドラッカー塾、ダイヤモンド経営塾を推進している。マネジメントの父と呼ばれるドラッカー教授。その基本と原則にもとづき経営を体系的に学ぶ「ドラッカー塾」と「ダイヤモンド経営塾」を運営する。ドラッカー理論の骨格となる「5つの質問」をベースに中小企業経営者とビジネスパーソンに気づきの機会を作り、実践に組み込む活動を行っている。

    この登場者の記事一覧をみる