2018/10/02
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今なぜ、改めて経営者たちはドラッカーにはまるのか?
第3回
「リフレクションは並の人間を一流にする」―― 失敗ではなく、もっと良くできる方法をふり返れ。(3/5)
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「経営者を語る」——今回は、経営者やエグゼクティブが行列を作り、マネジメントを学び実践する講座「ドラッカー塾」の運営担当者である今給黎健一氏(株式会社ダイヤモンド社 クロスメディア事業局局次長)をゲストにお迎えします。
テーマは「今なぜ、改めて経営者たちはドラッカーにはまるのか?」。全5回でお届けします。
井上 ところで、ドラッカーの『マネジメント』をずっと読み解かせていただいている中で(メルマガ連載「ドラッカー再論」)、先日、「日本の意思決定方法は優れているのだ」という趣旨の記述があったんです。僕は割と丁寧に読んでいるつもりですが、「あ、ドラッカーさんはこんなことも言っていたんだな」と。
それはこんな内容でした。僕なりの表現でざっくり要約すると、《最初に、ああやこうやと、ちゃんと合意形成をしていく日本の意思決定の仕方は正しい。最初はノロノロしているように見えるが、そこで落とし込み切ったら後は走るだけだから、日本の方が決まったときには全員でバーンとやるし、その意味も全員わかっている》と。そういったことは、逆に今の日本の企業人や経営者が忘れてしまっている感じもしたんです。改めて、というか、これからもう一度大事にした方がいいところだなと思いましたね。
そして、《目の前でどんどん決めていけばいいようなことについては、アメリカの企業のように意思決定が速い方がいい。ただ、大きなことは日本みたいに徹底的に議論した方が、逆に急がば回れで早い》といった使い分け論みたいなことを、ドラッカーさんは50年前の時点でちゃんと言っていてすごいな、と。
さすがドラッカーさん。よくこれだけのことを全て書き尽くしているなと本当に思うんですよね。
今給黎 そうですよね。(対談中の)ちょうど今この時間、「ドラッカー塾」でその講義をしていると思います。「意思決定の9つのステップ」といいますが、今の話は、問題の1から4、5くらいまでを包含しているんですね。日本流の意思決定の、遅いかの如くに見えるものに、それらが全部入っているんだなと思いながら井上さんのお話を聞いていました。ドラッカーさんはちゃんとステップに切っていますが、日本は意識していなくてもそれをステップにしたがって一気にやっている感じですね。
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