2018/07/24
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コミュニケーションをエンジニアリング、人と組織の潜在力を解き放つ
第1回
こんな時代だからこそ、マネジメントには「高いレベルの信頼」が必要になっている。(1/5)
- キャリア
- スペシャル対談
「経営者を語る」――今回は、株式会社リクルートコミュニケーションエンジニアリング(以下RCE)社長の西垣大さんをゲストにお迎えします。
社長と役員、あるいは社員間のコミュニケーションに問題を抱えている企業は少なくありませんが、問題を当事者だけで解決するのは案外難しく、また、できたとしても時間がかかってしまうものです。
西垣さん率いるRCE社は、そうした企業からの依頼を受け、ごく短期間に人や組織の間に《高いレベルの信頼》を創り出すことで問題の解決を図っています。
今回の対談では、「コミュニケーションをエンジニアリングし、人と組織の潜在力を解き放つ」をテーマとし、かつての同僚でもある弊社代表・井上和幸と語り合っていただきました。全5回でお届けします。
井上 西垣さん ~ずっと「大(だい)さん」と呼ばせていただいていますので、この対談でも以降「大さん」でいかせてください(笑)~ は、リクルートで僕の1年先輩になります。新卒入社で配属された人材開発部(※当時のリクルートにおける自社の採用に特化した人事部門内のセクション)で、部署の先輩として大変お世話になりました。僕らが入社する前後に「リクルート事件」があり、特に20代の頃は「会社の激動期を過ごした同志」のような感覚があの頃を一緒に過ごした“人開(ジンカイ)メンバー”にはありますよね。さて、まずは読者の皆さんに向けて「リクルートコミュニケーションエンジニアリング」社の沿革などから教えてください。
西垣 弊社の歴史を振り返ったときのスタートは、1989年にリクルートが立ち上げた「ワークデザイン研究室」という研究機関です。その前年に「リクルート事件」があって、創業者の江副浩正さんが退陣しました。で、2代目社長の位田尚隆さんより、「リクルートが新しい価値を生み出すために、30年のレンジで通用するリクルートらしい研究をしろ」という命題のもと基礎研究機関として発足したのです。そこで横山清和さん、我々にとっては師匠のような存在ですが、――、彼が研究所の責任者になり、当初は「30年のレンジで通用する研究!?」と言われて何を研究すればいいのか、価値ある研究テーマを見出すことに相当苦労されたそうです。その苦難の末に、生み出したテーマが、「人が生き生きと働くというのはどういうことなのか?」と、「人が生き生きと働く会社というのは一体どういう要件が整っている会社なのか?」というテーマでした。
井上 横山さんは、哲学者のような方でしたね。新卒で東大からリクルートに入られて――。
西垣 そうですね。で、その研究テーマは最終的に「モチベーション」と「コミュニケーション」に行きつくんですが、要は、活性化している組織というのは必ずモチベーションを活性化させるコミュニケーションがあって、コミュニケーションによってモチベーションが上がったり下がったりする。そして、このコミュニケーションというものを「エンジニアリングする」ことを通じて組織の活力をあげていくーーという考え方と技術をそこから生み出していって、リクルートの社内で実験したりしていく中で、だんだんと外のお客さまにそのサービスを提供していくようになり、それが今の形に至っているのが弊社です。
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