2015/11/30
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スペシャルコラムドラッカー再論
第3回
「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」。
- マネジメント
- 井上 和幸 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO
僕もまた、その中の一人だ。「組織が生き残りかつ成功するには、自らがチェンジ・エージェントすなわち変革機関とならなければならない。変化をマネジメントする最善の方法は、自ら変化をつくりだすことである」(『ネクスト・ソサエティ』)リクルート創業者・江副浩正氏もまた、ドラッカーに学び、そのエッセンスを自社に導入・活用し続けていた経営者の一人であった。
社訓自体がドラッカーに直接的に啓発されて創られたのか否かは、僕は(元・リクルート広報室社員でもあるが)あいにくと存じ上げないが、上記のドラッカーの言葉と「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」がほぼ同じことを言っていることは、見て取って頂けることと思う。「チェンジ・エージェントたるための要点は、組織全体の姿勢を変えることである。全員が、変化を脅威でなくチャンスととらえることである」(『ネクスト・ソサエティ』)「社員皆経営者主義」こそが、創造と変革を生み続ける企業であるための要諦であることを、ドラッカーは言い、江副さんはリクルートをそうした企業に創り上げた。「組織自らがチェンジ・エージェントへと変身しなければならない。そのためには、第一に、成功していないものはすべて組織的に廃棄しなければならない。第二に、あらゆる製品、サービス、プロセスを組織的かつ継続的に改善しなければならない。第三に、あらゆる成功を追求しなければならない。第四に、体系的にイノベーションを行わなければならない」(『ネクスト・ソサエティ』)激流の時代に勝ち残る企業創りのために、「変革を日常とする」企業のDNAを埋め込む必要がある。当社もまた、そうありたいと、自社のVALUE(価値基準)、WAY(行動基準)を定めている。
御社は、いかがだろうか。