2017/11/07
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経営者のための、「本当の話し方、伝え方」の技術
第3回
面接では“形容詞”ではなく“事実”で自分を表現する。採用する側はどこまでも事実を尋ねていくとよい。(3/5)
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「経営者を語る。」――今回は、西任暁子氏(U.B.U.株式会社 代表取締役)をゲストにお迎えします。
テーマは、「経営者のための、真に伝わる話し方、伝え方の技術」。
コミュニケーションに関する研修講師を務め、多くの著書も発表されている西任さんに、
真に伝わるように話すとはどういうことか?
部下と信頼関係を作るには?面接における技術とは?――
といったトピックについて、弊社代表・井上和幸と語り合っていただきました。全5回でお届けします。
井上 スピーチで失敗しがちなことといえば、もう一つ。内容を詰め込みすぎるというか、ネタを省けないんですよね。これだけでは伝わらないんじゃないかという不安もあって……。
西任 それも目的が明確ではないからです。あれもこれも言いたいという気持ちが勝ってしまうんですよね。時間を考えれば、「ここまでしか無理だよな」というのもわかると思うので、目的を明確にしたあとは潔く、省く勇気を持つことが必要ですね。
あとは今の話につながることで言うと、結論は自分で言ってはダメなんです。例えば、「がんばりましょう!」でも「モチベーションを上げましょう」でもなんでもいいんですが、こちらから結論を言うと、相手はそれを押し付けられたように感じますよね。相手のモチベーションを上げたければ、相手が「なんかモチベーションが上がってきた」と思える話をする必要があります。もっとわかりやすい例が、「私を信頼してください」という言い方です。そんなことを言われても、誰も信頼しないですよね。「あ、この人は信頼できるな」というのは、聞いた人が決めるんですよ。だから聞いた人が決められるように話すというのも、ポイントですね。そういうことは頭ではわかっていても、実際にやるとなるとできないのは、やはり自分がしゃべる気持ちよさが勝ってしまうからだと思うんです。
井上 「結論は自分で言ってはダメ」という話と関連するんですが、僕らはキャリアのアドバイスを社長様や幹部の人にさせていただくときに、「形容詞を使わないでください」という話をよくするんですね。しゃべるときもそうなんですが、職歴書を書くときには、「自分を形容詞で表現しないでください」と。例えば、ご自分で「期間中、類まれなる業績を残した」みたいなことを書く方がいらっしゃるんです。たしかにそうなのかもしれませんが、どうもピンと来ない。しかし、「在任期間が8年あって、最初はこのくらいの売上で、こんなような周期でこんな規模でこんなことをしたら、売上が3倍になって収益が5倍になった」という事実を並べてもらったら、「おお、それはすごい」となりますよね。
西任 たしかに。「類まれなる業績を上げられましたね!」って、こっちが思うんですよね。
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