社長が "将来" 役員にしたい人、25の条件
第4回
ほとんどの問題は、コミュニケーションの問題よりも打開策を見出せないことのほうにある。(4/5)
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井上 和幸
株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO
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秋山 進氏
プリンシプル・コンサルティング・グループ株式会社 代表取締役
秋山 本にもコミュニケーションのことは書いているし、実際に必要なんですが、僕は「コミュニケーションが大事だ、大事だ」と強調しすぎるのは、やめた方がいいと思っているのです。というのも、ほとんどの問題は、コミュニケーションの問題よりも、新しく見つかった難しい問題や、今までやってきたことが通用しない状況で、解決策が見えないことなどが原因なのです。そこで「コミュニケーションが大事だ」とか「人の話を聞いてあげる」といっても、ほとんどの問題は解決しません。若い社員が「うちの会社は全然なってない!」と頭に血を上らせているようなときには、「まあまあ……」と言ってあげる必要はあると思いますが、ほとんどの場合はそういうことでは解決しない。そうではなくて、もしかしたら現状を突破できる、新しい世界に行けるような一本の道筋みたいなのを見つけてきて、初めて組織のコミュニケーションが良くなると思うんです。
井上 コミュニケーションは、あくまでも手段ですからね。