TOP 経営幹部・エグゼクティブのためのキャリア&転職を考える ベンチャー企業で経営幹部として活躍する人材が、大事にしている4つのこと

2022/04/01

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経営幹部・エグゼクティブのためのキャリア&転職を考える

第31回

ベンチャー企業で経営幹部として活躍する人材が、大事にしている4つのこと

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これまで、事業拡大期に入ったベンチャー企業は、自社よりも先行して規模の大きくなったベンチャー企業から経営幹部の獲得をすることが一般的でした(ベンチャー→ベンチャー)。しかし最近は、いわゆる大手企業から幹部を採用することも増加しています(大手→ベンチャー)。最近のベンチャー企業の成長速度の速さとそれに伴う経営幹部の強化ニーズの拡大から考慮すると、このような大手企業からの転職は今後ますます増加すると考えられます。

 

ただ、大手からベンチャー企業に転職された経営幹部の全員がご活躍をされているわけではありません。成功される方は、やはり、ベンチャー企業で適応できる素養をお持ちなのです。
ここでは、その素養と行動について記します。

 

ご自身が活躍するための条件を理解し、それを獲得する。

ベンチャー企業へ転職し経営幹部として活躍される方は、ご自身が活躍するため、成果を出すための条件を理解しており、それが自分に必要であるということをしっかり関係者に提示、獲得しています。

 

多くの大企業からの転職者は、入社後、会社から与えられた条件の中で成果をだそうとしますが、ベンチャー企業でその姿勢だけで仕事をスタートするのは危険です。

 

ベンチャー企業で経営幹部が活躍するための条件というのは、自身が管掌している組織体制を変更・整備する権限、自身の管轄する事業の戦略・戦術を策定する権限、変更する権限を持つことです。経営者との1on1ミーティングをいつでも実施できるという条件を挙げる方もいらっしゃいます。

 

実際に活躍をされている方は、「○○が準備できなかったので成果が出ませんでした」ということがないように、成果をだすために必要なことをゼロベースで考え、必要な条件を社長や役員などに提示し、獲得しているのです。

 

大企業出身の方は、転職活動中や入社直後にどこまで自分の考えを伝えてよいかを悩まれる方が少なくありません。ただ、ベンチャー企業で経営幹部として活躍するのであれば、ご自身が活躍できる条件をしっかりと伝えることが必要です。(転職活動中に考えが合わないこと、できないことが分かればお互いのためになります。)

 

メンバーと目線を合わせたコミュニケーションをする。

大事にしていることの2つ目は「メンバーと目線を合わせたコミュニケーションをする」です。

 

失敗する方の多くは、大企業での経験がベンチャー企業よりも、すべてにおいて優れていると考える傾向が強いです。ベンチャー企業の現状を知らないまま、周囲からの信頼も得られない状態で、ご自身の経験を基準にして物事を進めようとすることが失敗の要因となっています。

 

一方、大企業からベンチャー企業へ転職され活躍をされる方はメンバーとのコミュニケーションを大事にされます。

 

ベンチャー企業のメンバーは若い方も多く、ご経験豊富な方からすれば「なぜ悩んでいるのだろう」と思われるような簡単な問題で悩んでいる場合があります。そういった時にメンバーとの目線を合わせ、悩んでいる原因を確認、解決をしてあげることで、企業の現状の理解が深まり、メンバーとの信頼関係を強めていくことができます。

 

ベンチャー企業の経営幹部として、解決すべき課題をご自身で理解し、スピード感をもって解決するために、メンバーと目線を合わせたコミュニケーションをとり、企業や事業の状態、課題を見渡していくことが必要です。

YesとNoをはっきり示す。

3つ目の大事にしているポイントは「YesとNoをはっきり示す」です。

 

ベンチャー企業の経営幹部として活躍する方は、日々、多くの意思決定を行なっています。

 

大企業では様子を見るという判断ができたかもしれませんが、ベンチャー企業の経営幹部として素早く判断をしなければならない場面が多くやってきます。そのような時に、回答の先延ばしを続けていると「意思決定ができない」という烙印が押され、先々の活躍の機会を失うことになります。
素早い判断が仮に間違った意思決定だったとしても、素早く軌道修正する判断をして、成功させることが求められるのです。

 

様々な場面でYesとNoをはっきり示し、正しい意思決定をするため経営幹部は普段からご自身での情報収集を欠かしません。
経営幹部として活躍する方は、企業が展開する事業、サービスに対して高い興味関心を持ち、自ら学び続けることで情報を収集しています。また、ご自身でネットワークを広げ、リアルな一次情報を獲得する方がほとんどです。
大企業に勤めていた時は、自然と情報が集まってきたかもしれませんが、社内・社外の情報を自ら収集し、判断につなげることがベンチャー企業の経営幹部には必要です。

 

自分の失敗体験を伝える。

活躍する経営幹部が大事にしていることとして、最後にあげるのは「自分の失敗体験を伝える」です。

 

前述したとおり、ベンチャー企業の経営幹部として意思決定する場面で絶対に失敗しないことはありえません。
一方、大企業で失敗しないように実績を積み上げ、失敗体験のすべて否定的に見ている方は、ベンチャー企業での成功に繋がるはずの小さな失敗に気づくことができずに、失敗を乗り越えられないことがあります。

 

大企業時代の失敗体験をオープンに話すことができる方は、失敗が成功につながることを体感している方が多いように感じます。ベンチャー企業には、まだ失敗体験をしたことがない若いメンバーが少なくありませんので、経営幹部の過去の失敗体験による学びは大きいです。この学びが人材の成長を促し、企業の成長にも直結します。

 

ビジネスにおける失敗は喜んでするものではありませんし、基本的には避けるべきことですが、ベンチャー企業にとっては大企業出身の経営幹部の過去の失敗体験は大きなエネルギーになります。

 

仮に、失敗体験はない、全て成功してきたという方がいれば、ぜひ上司や周囲のメンバーのフォローがなかったか、クライアントに恵まれていなかったかなど客観的にご自身の成果を棚卸ししてみてください。
ご自身を客観的にみて、なぜ成功してきたのかをオープンに話すことで、メンバーとの距離を縮める、成功の方法を伝えることができます。

 

大企業からベンチャー企業への転職する方への期待は大きい

大手企業からベンチャー企業の経営幹部として転職される方への期待は大きいものです。

 

新型コロナ禍で、企業のリモートワークが促進された結果、オンライン面接による転職活動がスタンダードになり、面接時間を作りやすくなりました。
そういった変化も後押しして、成長戦略を取りにくい大手企業から成長中のベンチャー企業への転職の流れは加速したと思います。
一方で、ベンチャー企業への転職後に苦労されている方が少なく無いのが実情です。

 

「ご自身が活躍するための条件を理解し、提示・獲得する」「メンバーと目線を合わせたコミュニケーションをする」「YesとNoをはっきり示す」「自分の失敗体験を伝える」という4つの項目を大手企業からベンチャー経営幹部を目指す転職活動、入社後の成功に向けた指針としていただければ幸いです。
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