2021/11/04
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戦略HRBPから見た、人・組織・事業・経営の現在&これから
第21回
社内ポリティクス2.0。これからのリーダーに求められる、社内政治力の2つの定義
- キャリア
- 組織
- 桜庭 理奈氏 35CoCreation合同会社 CEO
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私が2社目に就職した米系企業であるGEには、ほぼ第二新卒と同じ年齢で入社しました。その後10年後にまたGEの別会社へご縁があり再度参画するとは、まったく想像もしませんでしたが、当時の私は車のリース事業であるGEのグループ会社の、営業企画本部でセールストレーニングのポジションへ就職しました。初の外資系、初の営業部門への配属、初の営業トレーニングの企画実施、初めて尽くしの毎日でした。大変刺激的であり、学びのカーブも右肩上がりに上がっていった記憶があります。
同時に、もともと正義感が強い性格も相まって、自分が納得できないことがあると、同僚と折り合えないことも、少なからずありました。特に自分の勝手な解釈や定義の中で、「自分勝手な仕事の仕方」をしているという印象を受ける同僚や上長に対して、意見の相違や、納得のいかないやり方に対して、あの頃は真っ向から正論(だと自分では思いこんでいたと今ではわかりますが・・・)を振りかざし、槍をもって突っ込んでいきました。振り返れば、それは大変な労力と体力、気力をかける行為であり、後味も決して良いものばかりではありませんでした。
そのうち重要な決断を下す議論の場に、なぜか自分が呼んでもらえなくなりました。
自分が担当している専門分野に関する事案があっても、声がかかりません。じわじわと自分が枠の外へ追い出されることを感じつつ、そのたびに私はもっと正論で説き伏せよう、正しいことを伝え続ければ、姿勢を見せ続ければ、いつか周りにも上長にもわかってもらえ、自分が主張していることが正しいこととして認めてもらえる日が来ると信じていました。でもそのような日は来ませんでした。
ある日意を決して上長に時間をもらい、このフラストレーションをぶつけました。
ロジカルに議論武装をし、どれだけ自分の主張が正しいか、他のチームメンバーよりも自分の方がその議論に参加する価値があり、貢献ができるかについて一方的に伝えました。
その時の上長が私にくれたフィードバックは、その後自分の社会人人生の中で、記憶に残るものでした。
「桜庭さんは、社内ポリティクスというものが全く分かっていないね。それを理解せずして、企業という組織で偉くなることはあきらめた方がいいよ。」
私が初めて、社内ポリティクスという言葉と出会ったきっかけとなりました。
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