2021/02/05
1/1ページ
CxOの羅針盤
第2回
成長ベンチャーに必要なCxOの役割とはーーEVeM長村禎庸氏に聞く、組織づくり【後編】
- リーダーシップ
- マネジメント
- キャリア
- 組織
- 長村 禎庸氏 株式会社EVeM CEO
「CxO」とは「Chief ×Officer」、つまり企業における「最高○○責任者」のこと。企業において、その業務や機能の責任者を指す。ベンチャー企業が増えている昨今、それまでの経験を活かして「ベンチャーCxO」への転職にチャレンジする人も増加している。「CxO」を知ることで、新しいキャリアパスが見えてくるはずだ。
今回お話をお伺いしたのは、株式会社EVeMの長村禎庸氏。長村氏はリクルート、DeNA、ハウテレビジョンを経てマネジメントトレーニング事業を行う株式会社EVeM設立。DeNAでは広告事業部長、AMoAd取締役、ぺロリ社長室長兼人事部長、ハウテレビジョンでは取締役COOとして同社を東証マザーズ上場に導いた。。後編では「CxO」を知り尽くした長村氏と一緒に、「マネジメント」と「CxO」の定義を考えていく
(前編はこちら)
曖昧な「マネジメント」を分解していく
井上 これまでのさまざまな企業で部長職やCOOを経験してきた長村さんですが、マネジメントの人間が陥りやすい落とし穴などがあれば教えてください。
長村 そうですね、まず、マネジメントという言葉自体が曖昧です。マネジメントは、人によってはコーチングと解釈する人もいるし、目標設定と解釈する人もいるし、チームビルディングと解釈する人もいます。
マネジメントという言葉が曖昧なので、マネジメントという言葉が何を指しているのかを認識するところから始めないといけません。マネジメントの解像度を高く分解すことを組織的にやったほうがいいですね。
井上 なかなか分解している企業は少ないのですね。
長村 ほとんどないと思いますね。いつもぼくが企業向けにトレーニングすると、参加者からは、マネジメントの全体像が言葉やフローで可視化できてうれしいという感想をいただきます。
マネジメントの課題は人それぞれ異なります。ヒューマンマネジメントができないからメンバーとコミュニケーションがうまくいかない人や、戦略マネジメントで目標設定が曖昧でわかりづらい人など、人によって苦手ポイントは違うので、言語化して苦手ポイントを探し、それを潰していくことがいいと思います。
井上 わかりやすいですね。そういう定義づけは、DeNA時代からご自身でやられてきたことなのでしょうか。
長村 自分がやっていたというよりは、ぼくをDeNAに入れてくれた元上司がマネジメントの天才でして、いろいろ直接教えてもらっていました。その方は頭の中が常にク...
こちらは会員限定記事です。
無料会員登録をしていただくと続きをお読みいただけます。