2019/05/23
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異能の経営者 ~ I know. ~
第21回
【広津崇亮氏】皆とは逆だったとしても、 正しいと思う方向へ進む。(Vol.1)
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- 広津 崇亮氏 株式会社HIROTSUバイオサイエンス 代表取締役 CEO 博士(理学)
――1人だけ線虫を(笑)
線虫の第一号学生ですよね。線虫って動きますし、多細胞なので、こっちのほうが面白いなと。
――そこで「線虫面白いらしいぞ」って言われて、素直にそっちに進むというのも少し変わっていますよね。
そうですね。今から振り返ってみると確かに、みんなが医学部に行くなかで生物学部に行ってみたり、みんなが研究室のテーマをやる中で、一人だけ違うことやったり。変わっていると思われることが多かったかもしれません。
――あまり自覚はなさそうですね。
ええ、本人は別に変わっているつもりはなくて、正しい道を行っているつもりなのですけれども。
――多勢にはよらない、という感じなのでしょうか。
それはありますね。別に人と交わりたくないとか、大勢が行く方にはあえて行きたくないと思っているわけではないです。単に、自分の中では正しいつもりで進んでいて、それが結果的に大勢とは逆方向になっていただけですね。
■誰しもが踏んでいる“線虫”とは何なのか
――ちなみにその興味を持って飼い始めた“線虫”というものですが、そもそもどういった存在なのか教えていただけますか?線虫というのは、線みたいなヒョロヒョロっとした生物の総称“線形動物”というものですね。世界中に1億種類いるといわれています。
――1億種類も!
地球上の全生物の重さを足して割ると、15パーセントが線虫だと言われているんですよ。
――え、そんなにいるんですか?
ええ、土の中でも海の中でもいますし、もちろん人間に寄生するやつもいます。ですから本当は、世界中が線虫だらけです。まあ誰もそんなことは思っていませんが、でも誰しも毎日のように線虫を踏んづけていますよ。