2019/05/23
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異能の経営者 ~ I know. ~
第21回
【広津崇亮氏】皆とは逆だったとしても、 正しいと思う方向へ進む。(Vol.1)
- キャリア
- 経営
- 経営者インタビュー
- 広津 崇亮氏 株式会社HIROTSUバイオサイエンス 代表取締役 CEO 博士(理学)
今回から登場いただく広津崇亮氏は、線虫を利用したがん検査『N-NOSE』の実用化に向けて研究・開発を進める、株式会社HIROTSUバイオサイエンスの代表。なぜ「線虫」というものに携わるようになったのか、そして線虫とは一体どういったものなのか。広津氏が学生時代からどのようなキャリアをたどっていったのか、詳しく話を聞きながら紐解いてみる──。
■自分が“正しい”と思った方に行った
――まず、東京大学理学部生物学科に入られていますが、なぜでしょうか?奈良の東大寺学園という学校に行っていたのですが、点数を取れる人はだいたい「医学部に行け」と言われるんです。私も同様に言われていたのですが、「医者になりたいわけではないのに、なんで医学部に行かなくちゃいけないんだ?」と思っていました。
――別に医者にはなりたくなかったと。
ええ。それで、通っていた塾の先生が「これからの時代は生物学だ」と話してくれたんですね。当時はまだ1990年代ぐらいなので、“バイオテクノロジー”とか言われはじめるぐらいの頃です。
――今ほど盛んではない頃ですね。
それ以降にバイオテクノロジーが急激に伸びていって、今でこそトップジャーナルでは生物ばかりが載っていますけれども、そうではなかったときに言われたんです。それで「なるほど、生物なんだ!」と思って、じゃあ生物学科に行こうと。
――それは大きなひと言ですよね。
そうですね。今からするとその塾の先生は先見の明があったと思います。