2019/04/16
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社長を目指す方程式
第11回
新環境で勝てる最強の“逆張り”人脈術 成功者はみな、これを実践している!
- キャリア
- ビジネススキル
- マネジメント
- 井上 和幸 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO
◆有益な人脈とは、「知らない人」である?!
さて、では人脈はどのように形成していくことが望ましいのか。
一般的に人脈とは、身近な濃い関係性を思い浮かべることと思います。もちろん個人的な身内関係、友人関係という点ではその通りです。
一方、今回、仕事の側面で考えてみますと、全く逆のアプローチが必要となります。自分から「遠く離れた関係性」を築くことが、有益な人脈形成の第一歩となるのです。
スタンフォード大学社会学部教授のマーク・グラノヴェッターが唱えた、「弱い紐帯理論(The strength of weak ties)」をご存知でしょうか。社会学者のグラノヴェッターが共同体の中での情報の伝播の仕方について研究し明らかにしたもので、<非連続的な良縁は、身内のネットワークではなく、少し遠い知り合いからもたらされる>というものです。
グラノヴェッターはこの理論を、実際の転職活動をサンプルとして明らかにしました。その著書名も『転職 ネットワークとキャリアの研究』です。
有益な転職先の情報は、身内や友人、同僚などからはなかなか出てこず、つながりの薄い知人や平素付き合いのない知り合いなどからほとんどもたらされているということを、グラノヴェッターは明らかにしたのです。
言われてみれば、皆さんも感覚的に、新しい情報や人脈は、既存の自分のつながりではないところの方からしか出てこようがないことは、理解できると思います。
身内で固まらず、外のコミュニティに出ていくことの重要さを「弱い紐帯理論」は証明しているのです。さあ、仲間内でばかり飲みに行っている場合ではありません!知り合いのいない場所へ、どんどん足を運びましょう。
◆人脈とは「誰を知っているか」ではない!
知り合いのいない場所へ、どんどん足を運ぶ。
ということは、交流会や勉強会などに参加し、手当たり次第に名刺交換をすることでしょうか?実際、“意識高い系の人たち”を中心に、現職をさっさと切り上げては、夜な夜なこうした会に足を運んで名刺を配りまくっている人がいますね。
断言しましょう。いくら、何十人、何百人と会ったとして、ただ名刺交換しても、人脈には絶対になりません!
出逢いに行く前に、ぜひ準備して欲しいことがあります。それは、「自己紹介」です。