2019/02/19
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社長を目指す方程式
第7回
あなたや部下は「熱意あふれる社員」か?明らかになる12の質問
- キャリア
- ビジネススキル
- マネジメント
- 井上 和幸 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO
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こんにちは、経営者JPの井上です。
ここのところ、外食・コンビニでの従業員不祥事の報道が相次いでいます。いずれも従業員が厨房やレジで食材に不衛生な行為をした上で調理や提供をしていたのではというもの。こういう行為をSNSで流せば自分がどのようなことになるか分かるだろうと思いますが、そもそもこうした行為をやること自体が「日本人的に」信じられませんよね。
東日本大震災の被災地で、過酷な状況下にも関わらず誰もが道徳的行動を取っていたことに対して世界中から礼賛が寄せられましたが、それに対して今回のこの外食・コンビニでの“モラルハザードシンドローム”の、相次ぐ発覚…。残念です。
「仕事熱心」「真面目」「誠実」な国民性という印象のある日本人。しかし、衝撃の事実データがあるのを、皆さん、ご存知でしょうか?
米国最大の調査会社、ギャラップ社が2017年に発表した調査結果(State of the Global Workplace:Gallup,2017)によると、日本企業はエンゲージメント(高いロイヤルティーや好感を持ち、積極的な関与や行動が伴うなど強い絆で結びついている状態)の高い「熱意あふれる社員」の割合がたったの6%(ちなみに米国は32%)。これは調査した139カ国中132位と最下位レベルです。さらにはなんと、「やる気のない社員」が70%をも占め、「周囲に不満をまき散らしている無気力な社員」が24%も…。
◆「何をやれば良いのかが明確になっているか?」
100名の会社で、やる気に満ち溢れている社員は6人。70人はやる気なく、24人に至っては周囲に不満を撒き散らしている……こんな会社に入社したくないですよね? しかしこれが今の日本企業の平均的な状態なのだと…。
御社はどうですか?
「うちはさすがにそこまでは酷くないよ」、あるいは、「もしかしたら、当社も…」。
どうすれば御社の従業員エンゲージメントの状況が分かるか、また、エンゲージメントの高い従業員を育むにはどうしたらよいのか?
これについて、まさにこのギャラップ社の調査項目自体が、答えを教えてくれます。
この調査は「ギャラップ Q12(キュー・トゥエルブ)」という12項目の質問からなっており、その各質問項目が満たされた人はエンゲージメントの高い、やる気に満ちた状況にあり、そうした人たちで構成された組織はエンゲージメントの高い、やる気に溢れた組織となるのです。
今回はこの12問、全問を見てみましょう。上司である読者の皆さんの具体的ヒントが多く得られること間違いなしです。
まず最初の2問です。
・Q1 私は仕事の上で、自分が何を期待されているかが分かっている。
・Q2 私は自分がきちんと仕事をするために必要なリソースや設備を持っている。
この2問が確認しているのは、会社や所属組織が自分の役割や期待値、そのためのセットアップをしっかりしてくれているか否かについて。
そもそも、「キミにこれをやって欲しいんだ」ということがはっきりしていなければ、本人も何に仕事上の情熱を注げばよいのか分かるはずもありませんからね。Q2の「必要なリソースや設備」を提供しているかというのも見逃せません。やれと言われても、手立てがなければ当人もどうしようもありませんし…。
今回の社長を目指す法則・方程式:ギャラップ Q12 (「キュー・トゥエルブ」、従業員エンゲージメント計測の12の質問) |