TOP イマ、ココ、注目社長! 『よなよなエール』でノーベル平和賞を獲りたい!【前編】

2018/12/19

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第1回

『よなよなエール』でノーベル平和賞を獲りたい!【前編】

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  • 株式会社ヤッホーブルーイング 代表取締役社長 井手直行氏

 

クラフトビールの異色のヒット商品『よなよなエール』、『水曜日のネコ』などで知られる株式会社ヤッホーブルーイング(井手直行社長)。
同社は、星野リゾート代表取締役の星野佳路氏が1996年に設立したビールメーカーです。創業から8年ほどは赤字が続いたものの、ネット通販に活路を見出して黒字に転換。以来、13年連続で増収増益(毎年10~40%)を続け、国内のクラフトビール市場ではダントツのシェアトップを誇ります。また、「熱狂的なファンが最もいる企業」とも言われ、2018年には、国内の優れたマーケティングを表彰する『コトラーアワード・ジャパン 2018』の最優秀賞を受賞しました。
そうした隆盛の立役者が、創業時に営業担当として入社し、2008年に二代目社長として同社を引き継いだ井手直行氏(51歳)です。

 

■クラフトビールをつくり始めたのは、創業者の「こんなビールを日本に紹介したい」という思いがきっかけ

――そもそも、御社がクラフトビール(地ビール)をつくるようになった経緯はどういったもなのでしょうか?

 

井手 星野リゾート代表の星野佳路が弊社の創業者なんです。彼がアメリカに留学したとき、パブで飲んだエールビールに、「これは美味しい!」と感銘を受けて、「こんなビールを日本に紹介をしたい」と思って日本に戻ってきたのが創業のきっかけです。その後、規制緩和で1994年に酒税法が改正され、小さな会社もビールがつくれることになりました。そこで、星野が本業のリゾート経営もやりながら、自分の思いを実現しようということで、21年前にビール事業を立ち上げたといういきさつがあります。

 

――創業後8年間赤字が続いたと聞いています。どうやって立て直したのですか?

 

井手 倒産の危機のなかで、浮上するきっかけになったのがインターネット通販でした。1999年をピークに売り上げがずっと下がっていって。「もうダメだ」と思って、2004年の終わりくらいからインターネット通販を僕一人で始めたんですが、そこから上手くいき始めました。やってみて気づいたのは、直接インターネットで販売していると、お客さまの喜びがダイレクトで伝わってくることです。僕がつくったメルマガや、エンターテイメントのページなどをすごく喜んでくれて、そのことがとても楽しかった。と同時に、少しずつ売り上げが上がっていきました。小さな会社ですし、僕らのことを支持してくれる方を一人ずつつくっていかないとビジネスは成り立たない――ということに気づきました。

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プロフィール

  • 井手直行氏

    株式会社ヤッホーブルーイング 代表取締役社長

    福岡県出身。大手電気機器メーカーのエンジニアや、広告代理店などを経て、97年ヤッホーブルーイング創業時に営業担当として入社。2004年楽天市場担当としてネット業務を推進。看板ビール『よなよなエール』を武器に業績をⅤ字回復させた。全国200社以上あるクラフトビールメーカーの中でシェアトップ。08年より現職。著書に、『ぷしゅ よなよなエールがお世話になります』(東洋経済新報社)