2018/11/28
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とことん観察マーケティング
第8回
1年間のマーケティング授業で高校1年生がナショナルブランドとコラボ商品を創る
- マーケティング
- 野林 徳行氏 有限会社オフィスフレンジー 代表
野林徳行です。
「KEIEISHA TERRACE」にてマーケティングコラムの連載をさせていただいております。
8回目のコラムです。
『カスタマーを知る』ことの大切さを毎回書かせていただいています。
サラリーマンをしながら、週1回高校でマーケティングを教えています。
今回は、その生徒たちの成果を共有することで、「マーケティングは難しくない、ただし、カスタマーがなぜ幸せになるか を考えるならば!」というテーマにします。
■高校生に教えるようになったきっかけ
2013年に、ビジネス社より『とことん観察マーケティング』という書籍を出版させていただきました。
この本を出したきっかけは、リクルート、ブックオフ、ローソンというキャリアで、とにかく悩んだらカスタマーに聞くことで長いヒット・深いヒットにつながる経験を、勉強会や飲み屋で常に語り続けていたのを友人の勧めで書籍化したことによります。見て、聞いて、知って、生かす事例なので非常に分かりやすく、行動にもつなげやすいことが良いということでした。
リクルートのとても著名な後輩2名が、自分たちの仲間に裏話も含めてこの話を伝え、自社の悩みやコンサル先の悩みの解消に生かしてほしいということで、NOVA塾(私が野林なので)なるものを実施してくれました。非常にバリエーションに富んだ方々が集まり、ディスカッションも活発に行われました。
その参加者の中に、学校法人高木学園の高木暁子理事長が参加されていました。
高木学園は、創立110年の伝統ある女子高で、淑女であることを理念に運営されてきました。創立したのは高木さんのおばあさま。その後、お父様が継いだのですが、お亡くなりになり、企業にいた高木暁子さんが理事長を継ぐことになりました。
彼女は、社会で戦ってきたため、生徒が今後どういうふうに社会に出てほしいかをよくわかっています。当日の講演内容が、雑誌やコンビニやブックオフなどの話題が多く、わかりやすかったため、これは高木学園の生徒にもいかせるとピンと来た、といいます。
高木学園の商業科は、簿記が主体です。とても重要なテーマです。ただし、いろいろな帳簿関係のソフトも発展している中、簿記だけで生徒の就職が有利になるわけではない。ここにマーケティングの授業を投入して進化する学校にしたいという思いがあり、ぜひ授業をやってほしいとの要望をいただきました。
サラリーマンが高校生の授業を受け持てるなんて、こんなにいい機会はありません。
また、リクルート、ローソンでもどちらかというと購買金額の大きい大人のマーケティングが主体でしたので、高校生のマーケットには違った面白み...
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