2018/11/28
1/1ページ
成功する経営者は皆、多読家。「TERRACEの本棚」
第15回
部下が育たないのはあなたが「教えすぎている」から?
- 組織
- 経営
- 谷 英樹氏 かんき出版 編集長
成功する経営者は皆、多読家。
「TERRACEの本棚」では、成功している経営者が注目している、読んでいる書籍をご紹介してまいります。
今回は、『最高のリーダーほど教えない ―部下が自ら成長する「気づき」のマネジメント』。
編集を手掛けられたかんき出版の谷英樹氏に、本書の見どころを伺いました。
◆なぜ部下は「伝えても、教えても」変わらないのか?
部下が主体性を持ち、自分の頭で考え、成果を出せるようになるのは想像している以上に難しい、と多くのリーダーが実感しているのではないでしょうか。
教えても、説明しても、怒鳴っても部下が変わらなかったのは、そこに「気づき」が起こっていないからです。
もしもあなたが、部下をうまく導けていないと感じるのであれば、本書でご紹介するマネジメント法を実践してみてください。
それは、「教えない」で、「気づき」を導くこと。
これは、優れたリーダーが行っているマネジメント手法です。
教えるだけでは部下は育ちません。部下が自ら問題の本質、やり方、あり方を内省し、気づいていけるよう導いていくのです。
なぜ、教えるよりも「気づき」なのか。それは、人は教えられた「答え」ではなく、自分の内面で実感をともない、自ら気づいた「答え」に突き動かされるからです。
従来の「教えるマネジメント」から、「気づきのマネジメント」に変えていくことによって、職場の人間関係、コミュニケーションの質、部下の成長や組織そのもののあり方が大きく変わっていきます。
◆大事なのは「教える」ではなく「気づかせる」というプロセス
著者は、組織開発の現場やエグゼクティブコーチとして、多くのリーダーや会社組織を見てきた人物。日本だけではなく上海や広州など、国内外の5000人を超えるリーダー、その組織とかかわり、企業と連携してリーダーシップ開発や組織を変える支援をしてきました。
著者が教える「気づき」のマネジメントを実践したリーダーからは、さまざまな反響が上がっています。
▼部下が自力で動いてくれるようになった
部下との打合せ前に事前準備を行うようになり、打ち合わせの目的や自分のかかわり方を意識し、部下がどこで止まっているのか仮説を持ちながらも、一緒に探すクセがついたことで、会話の質が変わった。自分の興味関心で質問していたのが、部下に一段深い問いかけができるようになった。私のかかわり方ひとつで、部下が自力で気づいて動く。こんなに変わるものかと考えさせられた。(K・Mさん/IT関連サービス/30代/リーダー)
▼1年で売上高が130%アップ
前は自力で一人がんばっていたのが、経営理念をベースに社員と対話をするようになり、次第に自分も社員もお客様に対するスタンスが変化した。会社が何を大事にしているのかが顧客にも伝わるようになって、売上が130%伸び、社員も前向きなチャレンジを応援し合う風土に変わった。(I・Eさん/印刷業/40代/代表取締役社長)
▼意見を言わなかった部下が仲間になった
我々中国人に対して、日本人...
こちらは会員限定記事です。
無料会員登録をしていただくと続きをお読みいただけます。