TOP 社長を目指す方程式 「運も実力のうち」は本当? 何かとツイてる人には“4つの法則”があった

2022/02/15

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社長を目指す方程式

第84回

「運も実力のうち」は本当? 何かとツイてる人には“4つの法則”があった

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今回の社長を目指す法則・方程式:

リチャード・ワイズマン博士「運のいい人の法則」

 
突然ですが、皆さんの周りに「何かと運が良い人」はいますか? プライベートも勿論ですが、ビジネスシーンでは特にそのような「ついていそうな人」の周りに人が集まるように感じます。できることなら誰もが運の良い人生を歩みたいと思っているはずですが、そう願って叶うものでもないですよね。
そこで今回は、そもそも運の良い人と悪い人の違いは何なのか? 努力次第で「運のいい人」になることはできるのか? そんなお話をしてみたいと思います。

 

運を決めているのは自信だった?!

「運も実力のうち」といいますが、これを真剣に研究した人がいます。英国の心理学者リチャード・ワイズマン博士です。元々マジシャンだったところから、人の心理を読むことへの興味が講じて学術の世界に転身した異色の経歴を持つワイズマン博士。彼は、いつも運がいい人と運が悪い人がいることに興味を抱きました。そこで、8年間かけて数百人の運がいい人と悪い人に対してインタビューを続けて、実験したのです。

 

当初、ワイズマン博士は「運は予知能力ではないか?」という仮説を考えました。そこで運がいい人と悪い人、計700人に宝くじの当選番号を予想してもらいました。結果は、当選率はまったく同じ。運は予知能力ではなかったのです(それはそうですよね笑)。

 

しかし、実験で発見がありました。運のいい人は、運の悪い人の2倍以上「当選する自信がある」と答えていたのです。そこでワイズマン博士は「運は自信と関係があるのでは?」と仮説を変更。考え方や行動を分析し始めました。

 

その結果として発見した4つの法則を、著書『運のいい人の法則』(角川文庫)にまとめています。

 

運を鍛える4つの行動・思考法

運のいい人は自信がある。それが運の良さを招く、運を鍛える4つの思考・行動につながっているとワイズマン博士は言います。

 

その4つの思考・行動とは、以下の通りです。

 

1.チャンスを最大限に広げる
2.虫の知らせを聞き逃さない
3.幸運を期待する
4.不運を幸運に変える

 

では、1つずつ見ていきましょう!

 

【第1法則=チャンスを最大限に広げる】

 

運のいい人は、日常生活で「運のネットワーク」を築き、それを広げています。多くの人と出会い、偶然のチャンスに出会う確率を高めているのです。要は人付き合いがよく、人から好かれる仕草や表情で人を惹き付けるということですね。
また、運のいい人は、肩の力を抜いて日々を過ごしており、新しい経験を喜んで受け入れていることも分かりました。肩の力が抜けていることで視野が広がるとともに、身の回りに起こるさまざまな偶然に気づきやすくなり、その発見や出会いを積極的に受け入れていることを指しています。

 

【第2法則=虫の知らせを聞き逃さない】

 

運のいい人は、自分の直感と本能に頼ります。私たちが抱く直観が驚くほど頼りになるということは、みなさんも感じたことがあるかもしれません。運の悪い人は自分の直感を無視して後で悔やみます。ここで大事なのは「これ、ヤバイかも」「実は期待通りにならないのでは」という「虫の知らせ」を無視しないということ。「虫の知らせ」とは、いわば「ヤバそうなことのセンサー」です。
また、運のいい人は、その直感を高める方法を知っています。気分転換や瞑想などがその代表例です。

 

【第3法則=幸運を期待する】

 

運のいい人は、楽観的です。幸運が将来もずっと続くと疑い無く信じ、期待しています。もし不運があっても、「この不運は長続きせず、すぐ終わる」と考え、少しでも可能性があれば良い方向に向かうよう努力し、手を替え品を替え挑戦します。運の悪い人は、逆に「幸運な出来事はすぐ終わり、不運が起こる」と考え、悲観的です。失敗すると思い込み、努力も工夫もせず、結果として失敗が現実になってしまいます。

 

また、運のいい人は、対人関係についても必ずうまくいくと信じています。自分の周りにいる人たちは、面白くて楽しい、良い人たちばかりだと思っており、そういう気持ちで周囲と接します。これは、類は友を呼ぶと言えるでしょうし、本人が周囲の人たちから良いオーラを浴びているとも言えるでしょう。「良い気」は感染しますよね。そして「悪い気」も…。

 

【第4法則=不運を幸運に変える】

 

運のいい人は、不運の中にも「プラスの側面」を見ています。また、不運な出来事も、長い目でみれば最高の結果になると信じています。
ワイズマン博士の「銀行強盗に遭遇し腕を撃たれた。運がいいか? 悪いか?」という質問に、運の悪い人は「何を聞いているんだ、質問が変だ。運が悪いに決まってる」と即答しました。しかし一方、運のいい人は「運がいい、頭だと即死だった。腕でよかった」と答えたそうです。

 

運のいい人は、悪いことがあってもより不運な可能性を考えてダメージを減らし、将来に高い期待を抱いて幸運になります。運の悪い人は、運のいい人と自分を比較して嘆き、ダメージを引きずります。

 

*         *         *


 

どうですか? 運の良さそうな経営者や「あの人、何か持っているよね」というリーダーは、大抵この4つの法則の通りに考え、行動している人が多いことに気付けるかと思います。あなたも今日からこの法則を念頭に行動すれば、運のいい上司になれること間違いないでしょう! ぜひ実践してみてください。  

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プロフィール

  • 井上 和幸

    井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

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