2019/09/10
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リクルート流・目標達成するためのマネジメント
第3回
「徹底の基準」を正しく教えれば、部下は目標達成に向かって工夫していく。(3/4)
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「経営者を語る」――今回は、『計算ずくで目標達成する本』(すばる舎)の著者であり、年200回、リピート率95%を誇る研修トレーナーの伊庭正康さん(株式会社らしさラボ代表取締役)をゲストにお迎えします。
元リクルート社員で社内表彰40回以上という実績を持つ伊庭さん。
「どうしたら目標を外さず達成できるのか?逆境でも、不測の事態があっても達成できる人はどこが違うのか?自ら達成に向かって工夫できる部下はどう育てればいいのか?」――
こうした課題について、同じくリクルートOBである経営者JP代表・井上和幸と語り合っていただきました。全4回でお届けします。
井上 私が、新人で(リクルートの)人材開発部に配属されたときの最初の部長がTさんという、とても尊敬できる方でした。Tさんにはいろいろ教えてもらいましたが、例えば、誰かが「がんばります」と言うと、ニコニコしながら、「うーん、がんばらんでええから結果出して~」と返してくる。怖いなあと思う一方で、これが本質だなと思いました。
伊庭 私も、上司からがんじがらめにされて「やれ!」と言われた記憶はありません。「売れるまで帰るな!」ということもない。でも、徹底の基準をある程度教えられた人たちはどんな行動をとるかというと、リクルート時代の話で忘れられないのが、N君のことです。
彼は国立大卒のすごく頭のいい奴でしたが、営業に回されて、全く売れない。でも、彼は「徹底の基準」を教えられているわけですね。
あるとき、最終週になってもどうしても数字が足りないことがありました。もう行くところもない、と。そのとき彼は、「こうなったら実家の父親のところへ行ってくる」と言い出しました。彼のお父さんは上場企業の社長なんですが、それを聞いたマネジャーは「無理はするなよ」と。
それでも彼は覚悟を決めて実家に帰り、父親に頭を下げたのですが、「上場企業の社長が息子のお願いを聞いていたら会社がおかしくなる」と断られてしまいます。
彼は結局未達成だった。でもそれに対して周囲は大拍手ですよ。「そこまでよくやった」と。つまり、「徹底の基準」はクリアできているわけです。
リクルートでは、「やれ」とは言われないんですね。そこは絶対に「自分がやりたい」と行動できるように、そして、達成に向けて自分から工夫するように、最初の段階で「徹底の基準」をしっかりと、正しくインストールしておくわけです。
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