2018/08/16
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ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術
第4回
忙しいビジネスパーソンのための「ルーティンづくり」の勧め
- キャリア
- ビジネススキル
- 池田 貴将氏 株式会社オープンプラットフォーム 代表取締役 リーダーシップ・行動心理学 研究者
3つ目は習慣(惰性)のモード
「人生を変える習慣の作り方」の中で、グレッチェン・ルービン氏は1日の4割は習慣によって作られている、と紹介しています。昨日までの自分を繰り返すことによって、現在の自分を保とうとします。惰性で過ごしてしまっていることもここに当てはまります。深夜のテレビを面白いとも思っていないのに見続けてしまったり、満腹なのに飲み食いを続けてしまったり、惰性で過ごしていると、後悔へまっしぐらです。
パフォーマンスを上げるには、「意思のモード」でいる時間を長くし、「衝動のモード」でいる時間を短くすることです。その場で「次はどうしよう?」と考えて動くと、簡単に衝動に流されます。例えば、もし「あなたがこの記事を読み終わったら、次に何をするか」が決まっているかどうかです。
決まってないのであれば、あなたが衝動のモードになってしまう可能性が高くなります。決まっているのであれば、あなたの中で、意思をもって動いているので、生産性が高くなるでしょう。
私はこうした「自分がAをして、Bをして、そして、Cをする」というようなある一定時間に取り組む計画を、やる気を出すために「脚本づくり」といっています。
ルーティンとは、確立された一定の手順です。脚本とは、その時々で立てる具体的な手順です。いずれにしても、「その場で、次にやることを考える」のを最小限にすることが、忙しいビジネスパーソンには欠かせません。
オススメ1:就寝までの手順を決める
まずは理想の形で就寝までの流れを決めましょう。最悪なのは「やることが終わったら寝る」です。やることが終わる日などないため、「あとは明日やろう」と言って中途半端に寝てしまうのです。細かすぎることで困ることはありませんから、ぜひ書き出してみてください。
オススメ2:仕事始めの手順を決める
次は自分の仕事を始める脚本づくりです。名打者が打席に入るまでの歩数や動きさえ決まっているように、トップビジネスパーソンとして、仕事をスタートするときの動きと手順を決めてしまいましょう。
オススメ3:想定外なことへの対処の手順を書き出す
また想定外なことが起こったとしても「反応する」のではなく、まずそれに対してどのような手順を踏むかをその場で書き出しましょう。大事なのは「反応的にならないこと」です。
オススメ4:ルールを決める
衝動のモードにならないようにするためのルールを決めると、より集中力を維持しやすくなります。あるトップセールスパーソンは、「人と会っているときは携帯電話を見えるところに置かない」というルールでした。
終わらない仕事は、なぜ終わらないのか?
それは私たちが「意思のモード」ではなく、「衝動のモード」で過ごしてしまっているからです。そのために、ルーティンや脚本で、自分が取り組む一連の手順を常に明らかにしておきましょう。
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■書籍情報
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著者:池田貴将
出版社: サンクチュアリ出版
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※この記事は、アイティメディア株式会社の許諾を得て
「ITmediaエグゼクティブ『ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術』」
の連載から転載したものです。無断転載を禁じます。
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