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2023/07/27

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とことん観察マーケティング

第90回

伝統を正しく受け継ぎ新しい創造を加え発展していく「遠州流茶道」

  • マーケティング

野林徳行です。「KEIEISHA TERRACE」にてマーケティングコラムの連載をさせていただいております。

 

多くの企業では、『カスタマーを知る』ことが大事と言いながら、足元の数字を優先してしまいがちです。足元はもちろん大事ですが、カスタマーを知ることで既存事業のPDCAは回りやすくなり、新規事業の立ち上がりは早くなります。または修正が小さくなります。

 

90回目のコラムです。先日、友人(元ザ・リッツ・カールトンのソムリエ)のお招きで遠州流茶道の体験をすることができました。当日は、「人生がときめく片づけの魔法」で世界中から愛されている近藤麻理恵(こんまり)さんの会社の代表、SNSのコンサルや運用代行などをされているあの「せら課長」さんと私(風貌はヘヴィメタル)という異色な茶道体験でした(笑)。ご指南いただいたのは、遠州茶道宗家13世家元である小堀宗実氏の次女小堀宗翔さんです。大変プロレス好きということで私も呼ばれたのかなあと思います。

 

遠州流茶道とは?

遠州流茶道は、江戸時代初期の大名茶人で総合芸術家として有名な小堀遠州を流祖とする日本を代表する大名茶道です。小堀遠州は、歴史の教科書に出てきますのでピンとくる方も多いのではないでしょうか。流祖以来440年の歴史を持ち格式ある茶道として、今日まで受け継がれています。遠州流茶道の真髄は「綺麗さび」と称され「わび・さび」の精神に、美しさ、明るさ、豊かさを加え誰からも美しいと云われる客観性の美、調和の美を創り上げたことにあります。

 

「思いやり」「もてなし」の心を大切にする今日の茶道の基礎となっています。遠州流茶道の理念は、「稽古照今」(けいこしょうこん)、古を稽えて、今に照らすという言葉に表現されます。先人が築き上げた伝統を正しく受け継ぎ現代に活かし新しい創造を加え、時代とともに発展していく茶道と、その心を育んでいくとされています。

 

小堀遠州とは?

近江小室藩主で江戸初期の大名茶人です。近江の国に生まれ、幼少の頃より父新介正次の英才教育を受け、千利休、古田織部と続いた茶道の本流を受け継ぎ、徳川将軍家の茶道指南役となりました。慶長13年(1608)駿府城作事奉行をつとめ、その功により諸太夫従五位下遠江守に叙せられ、「遠州」と呼ばれるようになります。

 

生涯に400回あまりの茶会を開き、招かれた人々は大名・公家・旗本・町人などあらゆる階層に、延べ人数は2,000人に及ぶとされています。書画、和歌にもすぐれ、王朝文化の理念と茶道を結びつけ、「綺麗さび」という幽玄・有心の茶道を創り上げました。遠州は、後水尾天皇をはじめとする寛永文化サロンの中心人物となり、また作事奉行として桂離宮、仙洞御所、二条城、名古屋城などの建築・造園にも才能を発揮しました。大徳寺孤篷庵、南禅寺金...

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プロフィール

  • 野林 徳行氏

    野林 徳行氏

    有限会社オフィスフレンジー 代表

    1964年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。1987年リクルート入社。経営企画、事業戦略、商品企画、プロモーションプランニングなどを担当し、カスタマーを知ることに徹底的にこだわった行動で各事業の業績向上に寄与。ブックオフコーポレーションへの出向を経て、2003年ローソン入社。執行役員としてマーケティング、エンタテイメント、商品開発を担当し、数々のヒット企画を生み出した。2010年ローソンエンターメディア代表取締役社長に就任。2012年レッグス入社。CMOとしてキャラクターを活用した販売促進を強化。2016年FiNC CMO就任。人工知能を活用したヘルスケアアプリのマーケティングを推進。現在は、有限会社オフィスフレンジー代表、高木学園理事兼英理女子学院高等学校マーケティング講師、NewsTV取締役、4DT取締役、ログノート監査役。さらに、BOチャンス、聡研プランニング、ニューネックス、助成金制度推進センター、Merone、All in Motoins、はんのりとと多岐にわたる業種で顧問を務める。著書「とことん観察マーケティング」をベースにした講演・研修を実施中。

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