2022/11/14
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イマ、ココ、注目社長!
第288回
企業年金「はぐくみ基金」で、介護士や保育士の不安を払拭する。【前編】
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 森本 新士氏 株式会社ベター・プレイス 代表取締役社長
介護や保育などの福祉分野で働く人たちの環境は、けっして恵まれたものとはいえません。お金の不安もつきまといます。そんな状況に待ったをかけたのが、株式会社ベター・プレイスが提供する企業年金「福祉はぐくみ企業年金基金」(以下、「はぐくみ基金」)。2018年に発足した新しい年金制度で、税制優遇の仕組みを利用しながら積立を行い、退職時のほか、休職、育児介護休業時などにも受け取りができます。現在、福祉施設や中小企業などを中心に導入企業が増加中です。
同社代表取締役社長の森本新士氏は、外資系生命保険会社に勤務したのち独立したものの、思うようにいかずに挫折。その後、エッセンシャルワーカーが有利に資産形成できる仕組みを提供しようと株式会社ベター・プレイスを創業しました。「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である」という二宮尊徳の言葉を胸に、「志」と「持続性」を重視する森本氏に、「はぐくみ基金」の意義や今後の展開についてお話を伺いました。
(聞き手/井上和幸)
興味のあった保険業界に新卒で飛び込む
――森本さんはアリコジャパンに新卒で入社されています。
森本 わたしの叔父が保険代理店をやっていて、保険という仕事に興味を持つようになりました。面白くてやりがいがあって、いろいろな業界の人と関われる仕事なのが魅力でした。就職して最初の3年間は修業期間だと思っていたので、世の中をよく知るという意味でも保険業界を選びました。
――修業ということは、そのころから起業を考えていたのでしょうか?
森本 起業は全然考えていませんでした。もともとサラリーマンや社会人に興味がなかったんです(笑)。とはいえ、いろいろ経験しないと世の中のことはわからないので、はじめは社会に出てサラリーマンになりました。
本当は、できれば職人みたいな仕事をしたかったんですよね。アーティストとか作家とか。でも、何をやればいいかわからなかったし、学生時代はバイトに明け暮れていたし、まずは社会人を一通りやってみようと思いました。
――実際にアリコジャパンに入社されていかがでしたか?
森本 めちゃくちゃに楽しかった!外資とはいえ、当時は昭和の名残もあって理不尽なところもありましたが、逆に合理的なところもあって。何よりみんなでコミュニケーションをとりながら、目標を設定して、それをクリアしていくのが楽しかったんです。
関西勤務時にヘッドハンティングされる
――アリコジャパンに3年半勤務したのち、今度はスカンディア生命に移られました。それはどういう経緯で?
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