TOP イマ、ココ、注目社長! 適正価格の中古車を、本当に必要な人に提供できる世の中に。【後編】

2022/09/12

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イマ、ココ、注目社長!

第263回

適正価格の中古車を、本当に必要な人に提供できる世の中に。【後編】

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中古車業界の流通や価格設定を透明化し、「必要とする人たちに、適正価格で安心できる中古車を届けたい」と奮闘している株式会社MOTAの佐藤 大輔氏。不動産業と並んでIT化が難しいとされている業界で、現在、DXの発想も取り入れながら目指しているのが、インターネットを介した個人間売買が当たり前の世界なのだとか。

スピード感を重視するというより、実現したい社会に向かってメンバーとともに着実に歩みを進める佐藤氏。後編では、起業2社目のピンチを救ってくれたMOTAとの合併から、組織の再生を経て、最近リリースしたばかりのサービス「MOTAダイレクト」について、そして、長く中古車業界に携わってきた佐藤氏の目に映る、日本のクルマ社会の未来まで多岐にわたるお話を伺いました。

(聞き手/井上 和幸

 

“未達ゼロ”からはじめたポジティブマインドあふれる組織作り

――立ち上げた2社目とSBIが運営していたMOTAを合体させた新会社に佐藤さんが入ることになって。ただ、もともとのMOTAも当時はタフな経営状況だったと伺いました。

 

佐藤 はい。累損で40億以上の赤字がありつつ、毎年1億近い赤字が常態化しているという状況でした。しかも、30人くらいいたメンバーも買収で半減してしまって。残った人の多くは赤字などぜんぜん気にしていないという感じで、「さすがにこれはムリじゃないかな…」というスタートでした(笑)。でもやるからには、そのなかで少しずつ変えていくしかないなと。

 

――いきなりハードな局面ですが、どのような方向に向かって組織を変えていこうとされましたか?

 

佐藤 縁あって再び自動車業界の仕事をすることになって、僕のなかには事業のビジョン自体はすでにありました。とはいえ社内がそんな感じだったので、とりあえず経営層を固めようということで、僕の知人を2名ほど呼んできて、なんとか建て直しに着手しました。
まずはじめたのは、文化を変えようというところ。当時、負けグセがついている状態だったので、“やり切る”文化を定着させるようと試みました。立てた計画は必ずやり切る。現実的に達成可能な目標を作るようにして、とにかく「達成しない人がいない」状況を作りました。

 

――それは「ラッキー」みたいな感じで、ラクしようとするメンバーが出てきそうですが…(笑)

 

佐藤 小さくても目標が達成されていくと誇らしいというか、組織全体にも“うまくいっている感じ”が出てくるので、「やりきらないと!」という文化につながっていくんです。以来、MOTAでは計画未達がひとつもありません。少しリクルート的です...

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プロフィール

  • 佐藤 大輔氏

    佐藤 大輔氏

    株式会社 MOTA 代表取締役社長

    1977年6月生まれ、45歳。兵庫県姫路市出身。 2001年関西学院大学経済学部卒。 卒業後、大手人材サービス企業に入社し、2005年に起業。 事業は順調に軌道に乗り、2007年にバイアウトに成功した。 その後2011年より株式会社リクルートへ。事業開発部門の責任者を経て、2014年に2度目の起業。 2015年にバイアウトした後、2018年、株式会社MOTAの代表取締役に就任した。

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