TOP 強い会社に変わる「組織」のあり方と戦略を明らかにする! 「会議の質」と「会社の強み」との深い関係。 (Vol.3)

2020/07/07

2/2ページ

第3回

「会議の質」と「会社の強み」との深い関係。 (Vol.3)

  • 経営者インタビュー
  • スペシャル対談
  • 株式会社モチベーションジャパン代表取締役社長 松岡保昌氏
  • 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO 井上和幸

 

目的と特徴に合わせて「3種類の会議」を意図的に使い分ける。 

井上 松岡さんは、本の中に、これまで実際に参加されてきた会議の話も書かれていました。リクルート(全員参加型)、ファーストリテイリング(ワンテーブル・ミーティング型)、ソフトバンク(ブレスト重視)ですが、それも私にはうなずけることばかりでした。 

私の経験を言えば、リクルートの後に、お手伝いでグロービスの子会社のマネジメントチームに入っていた時期があって、グロービスの中も見たことがあります。あくまでも当時の比較ですが、両社は本当に好対照でした。 

 

例えば、リクルートの会議は、みんな適当に集まってきて一応議題はあるんですが、大人数で《くっちゃべっている》うちに、1時間の予定が1時間半近くになって、次第に何人か抜け始めて……みたいな感じでした。あくまで、その当時の話ですけれどね。それでも、みんなが三々五々散って行った後は、それぞれが勝手に、やることはちゃんとやっていました。 

それに対して、グロービスは会議の24時間前までにアジェンタを回して、当日は15分ぐらいでサッと会議を切り上げていました。「もう終わるの?」とびっくりしましたね。 

どちらが良いとか悪いとかではなく、それぞれの特徴があって面白いな、と。 

 

松岡 各社各様の特徴がありますからね。問題は、やり方の良し悪しではなくて、「そこで出していた価値と」を認識することです。そうすれば、その価値はもっと上がります 

 

当時リクルートについて言えば、確かに無駄も多かったと思いますが、結局あれプロセスそれぞれの考え共有する場だったと思います。結論は出なくても、誰がどんなことを思っているかを共有しているから、一人ひとりが瞬時に動ける。「あの人こう言っていたなとか、この状況になったら報告しておかないとまずいな」といったことを共有する強さがあるわけです。逆に結論出すだけなら15分でいいそれはそれぞれのやり方ですよね。 

井上 はり「オープンネスみたいなものがリクルートはあると思いますし、私が入社したリクルートの自慢話の1受付も経営目標言えると言われるくらいに共有していたことです。そのコミュニケーションコストについて江副さん(浩正氏)がすごくかけてたと思います。だからそういうことが前提でみんなが全体を有機的に動かしている会社ならば、効率主義のご時世であっても、リクルートのような会議無駄ではないと思います。今はもっと洗練されているでしょうが。 

 

松岡 だから私も、効率主義の対極として、リクルートの「偉大な無駄のやり方」の話を書いたんです。そこには価値があると。 

 

井上 会議には3種類あると書かれていましたね。 

 

松岡 3種類というのは、①情報共有のための会議、②結論を出すための会議(ディスカッション)、③発想を広げるための会議、の3つですが、会議に参加する全員がこれらの違いを理解して臨めば会議の質は大きく上がります。 

 

また、の3つの種類のやり方は、zoomでも一緒ですよ。結論、理由、具体例、だからどうすべきか?」を言えない人の場合は、ものすごく時間かかる 

zoomであっても意思決定しなければならない会議の場合は、それぞれがなぜそう思うのか?」、「端的に自分はどういう推論をしてその結論に至ったのか?」という推論のはしごを共有することによって、「なるほどそういう考えもあるななる。会議で大事なのはそれができるかどうかだからリアルな会議以上に3つの会議のやり方を一人ひとりが理解しておいた方がいいのが、直接会えない会議ではないかといます 

 

井上 本当ですね。リアルに会っていたときには、もしかしたら曖昧なままでも済んでいたものが、オンラインでは、より明確さが問われてくる。 

 

松岡 そうなんです。曖昧性が許されない。逆に曖昧性の良さもありますが、しかし、少なくともzoomやウェブ上の何かを使ってコミュニケーションをせざる得ないときには、より論理性の部分が問われますからね 

 

 (つづく)

(構成・文/津田秀晴)

1

2

プロフィール

  • 松岡保昌氏

    株式会社モチベーションジャパン代表取締役社長

    人間心理にもとづ く経営戦略、組織戦略の専門家。1986年同志社大学 経済学部卒業後、リクルートに入社。『就職ジャーナル』『works』の編集や組織人事コンサルタントとして活躍。2000年にファーストリテイリングにて、執行役員人事総務部長として当時の急成長を人事戦略面から支える。その後、執行役員マーケティング&コミュニケーション部長として逆風下での広報・宣伝の在り方を見直し新たな企業ブランドづくりに取り組む。2004年にソフトバンクに移り、ブランド戦略室長としてCIを実施。福岡ソフトバンクホークスマーケティング代表取締役、福岡ソフトバンクホークス取締役として球団の立ち上げを行う。また、AFPBB News編集長として、インターネットでの新しいニュースコミュニティサイトを立ち上げる。現在は、株式会社モチベーションジャパンを設立し、代表取締役社長として、企業の成長を経営戦略、組織戦略、マーケティング戦略から支える。国家資格1級キャリアコンサルティング技能士、キャリアカウンセリング協会認定スーパーバイザーとして、個人のキャ リア支援や企業内キャリアコンサルティングの普及にも力を入れている。

  • 井上和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    早稲田大学卒業後、リクルート入社。コンサルティング会社取締役、リクルートエグゼクティブエージェントマネージングディレクター等を歴任。2010年経営者JPを設立し、現職。