2020/06/30
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強い会社に変わる「組織」のあり方と戦略を明らかにする!
第2回
あの3つの大企業が苦境を乗り越えられた理由。 (Vol.2)
- スペシャル対談
- 経営者インタビュー
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井上 松岡さんが在籍されてきた、リクルート、ファーストリテイリング、ソフトバンクの3社が、かつて苦境を乗り越えることができたのは、2つの理由がある――という話でした。その2つとは何でしょうか。
松岡 1つは「社外規範への共鳴」です。例えば、リクルート事件のときには、社員たちは、やっているビジネス自体において、「これが世の中の価値になっていない」とは全く思っていなかった。逆に言うと、「どんなことがあっても、リクルートという社名を隠してでも、自分たちがやっているこのビジネスだけは残さなければならない。これは絶対に価値がある」と思っていました。
それはファーストリテイリングにおいても同じです。「服の業界を変えなければいけない。安くて良いものを提供するんだ」という、会社がやろうとしていることへの共感性ですよね。それはソフトバンクもしかり。「情報革命で人々を幸せに」という強い思いです。
このように、社外規範——自分たちが事業として何をやって、世の中をどう変えようとしているのかということ――に対する共感性は、とても重要だったと思います。それが苦境を乗り越えられた要因の1つ目です。
2つ目は、先ほど言った「主体性」や「当事者意識」を社員たちが強く持っていたことです。会社がやっていることに共感しているからこそ、主体性や当事者意識が生まれ、みんなで現場を支えることができたと思います。
井上 ふり返れば、私もリクルートでは新人時代からそうでした。そこが強さの1つであり、我々が「あの会社に入って本当に良かった」と思える理由の1つだと思います。
しかし、冷静に考えてみると、リクルート事件当時、私なんてまだ内定中の大学生ですよ(笑)。それにもかかわらず、「うちは事業を否定されたわけではない」と、偉そうに周りの人や親などに語っていましたからね。何もまだしていない人間がそんな思いを持っているというのは、逆に言うと、すごいことですよね。
松岡 それはやはり、採用するまでにそういうことを理解させたうえで採用している強さがあったのだと思います。
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