2020/06/16
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2020年代の企業変革を考える
第4回
トップ自身がITを理解し、経営に組み込む企業が生き残る。(Vol.4)
- スペシャル対談
- 経営者インタビュー
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井上 今回の対談では既にいろいろポイントを出していただいたと思うのですが、ここからアフターコロナに向けて、経営者の方々は今から何をすべきかを、改めて整理していきたいと思います。
佐野 公衆衛生などはさておき、経営という意味で言うと、やはりデジタルでしょうね。これとの付き合い方というか、経営トップ自身が「テクノロジーの最先端にはこういうものがあり、現実的にはこういうものが使える」ということをちゃんと理解したうえで、それを前提とした経営戦略をつくっていくことが非常に重要だと思っています。
例えば、今のテレワーク対応など、それがモロに出ていると思います。実は、テレワークは、仕事を家でやるのか会社でやるのか、といったことであって、これは単に業務をどう整理するかという話であり、本当の意味のデジタルトランスフォーメーション(DX)ではないと思っています。
本当のDXを実現するには、会社経営者はもっと踏み込んで、デジタルやITというものを自分の会社にどう取り込んでいき、何が《社員の人がやる仕事》で、何が《機械というかデジタルにやらせる仕事》であるかを整理する力というものが非常に強く求められます。
また、今回ウェブ会議で対談をさせていただいていると、まさにこれから創出されるであろうサービスやマーケットと、逆になくなってしまうサービスやマーケットというものが、ちょっと実感できている瞬間なのかなと思うんですね。
井上 それはすごく思いますね。
佐野 ひょっとしたら人間はコロナというものと一生付き合っていくことになるかもしれません。完全に元の世界に戻れればとてもうれしいですが、そうではない世界がやってくるかもしれないし、それはわかりません。
ただ、コロナも、時代の変化というものも含めて、《何が生き残るサービスで、どういうマーケットが新しくできて、何がなくなってしまうのか?》を整理すること。そして、自分の会社の将来についても、《現状で残るもの》と《もうなくなってしまうもの》と《これからできるかもしれないもの》をちゃんと整理する能力を、経営者は問われるでしょう。
なおかつ、ITインフラとAIの発達がとんでもないスピードになっていますよね。例えば、「固定電話が携帯になって便利になったよね。」というだけの感覚の人もいれば、スマートフォン1つの中にどれだけの産業が組み込まれているかを真摯に考えている人とでは、社会の見方・見え方が全く変わってしまう。
また、今までは10年単位の進化・変化だったのが、3年や2年に、モノによっては1年で様変わりしてしまう可能性のある世の中なので、いかに新しい情報を経営に取り入れるかは、勝負の分かれ目になるかなと思いますね。
井上 そうですね。
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