TOP 社長を目指す方程式 相手の性格を「5つの因子」で把握 部下を適切に管理して活かす便利ツール

2019/10/29

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社長を目指す方程式

第25回

相手の性格を「5つの因子」で把握 部下を適切に管理して活かす便利ツール

  • キャリア
  • ビジネススキル
  • マネジメント

「協調性」は共感能力、チームワーク力と言い換えることができます。
スコアが高い人は共感能力に優れ、面倒見のいい人物として周囲から信頼されているでしょう。このタイプの部下には、部署内で折々発生する各種のプロジェクトワークで取りまとめ役の担当リーダーを務めてもらいたいですね。
一方スコアが低い人は、相手の感情に寄り添うのが苦手で、誤解を招くことも少なくありません。ただ、このタイプは同時に、理詰めで物事を判断しすばやく決断する能力を備えているので、カリスマ性のあるリーダーとなる可能性も秘めています。いわゆる一匹狼タイプ。仕事力が高いならば、大きなゴールだけ握り、あとは委譲して自由にやらせてあげることで爆発力を期待しましょう。

「開放性」は、想像力の広がり、拡散的思考、芸術的感受性を示します。
このスコアが高くなればなるほど、感性を刺激する創造的なもの、抽象的なもの、芸術的なものへの関心が強くなっていきます。まだ見ぬ新しい世界に対して好奇心を持ち行動に移す。新しいもの求める探求性があるタイプですので、担当している職務の中に、なにかこうした要素が織り込まれているかどうかを確認し、業務をアサインください。それがないと、このタイプは仕事がつまらなくなってしまい、「転職します」となりかねませんのでご注意を。
逆にこのスコアが低ければ低いほど、安定志向で保守的な性質が表に出てきます。ルーティンを担当してもらう部下には適していると言えますが、あまりに保守的で仕事の成長が見られなかったり、業務の改善力に欠けていたりしますから、上司としては適度にチャレンジさせることも忘れないようにしましょう。

わが社が自社の事業成功のために欠かせない因子、我がチームで業務遂行に当たって優先順位の高い因子はどれとどれでしょう?ここと構成員のパーソナリティがばちっと噛み合っている組織が、活気ある強い組織です。ぜひチェックしてみてください!


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プロフィール

  • 井上 和幸

    井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

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