TOP 社長を目指す方程式 社員のやる気を引き出して生産性UP 「働きがいのある職場」の作り方

2019/07/09

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社長を目指す方程式

第17回

社員のやる気を引き出して生産性UP 「働きがいのある職場」の作り方

  • キャリア
  • ビジネススキル
  • マネジメント

「やってみよう!」が社員の自己実現と成長の種子となる

第1因子「やってみよう!」因子は、自己実現と成長を育む種子となります。
自分は自分なりのコンピテンシー(能力・強み)を活かせているか、社会の役に立っているか、目標に向かって努力・学習しているかなど、自分が成長し続けていることを実感することで幸せを感じることができる因子です。

「私は有能である(コンピテンス)」
「私は社会の要請に応えている(社会の要請)」
「私のこれまでの人生は変化、学習、成長に満ちていた(個人的成長)」
「今の自分は本当になりたかった自分である(自己実現)」
(「企業版 幸福度測定のための質問」から。以下同様)

上司のあなたからして、部下のメンバーたちの第1因子を明らかにし、育むには、メンバー個々人に仕事やキャリアのテーマを明確に立てさせ、また自社のミッションやビジョンに共鳴させることが大事ですね。
もちろん目の前の業務、日々の職務についてもしっかり意義を理解させて、それを達成することにワクワクさせるような仕掛けを試みましょう。

◆「ありがとう!」で絆ある職場風土を醸成

第2因子「ありがとう!」因子は、つながりとお互いへの感謝が、絆ある職場風土を醸成します。
誰かを喜ばせたり親切にすること、逆に自分が誰から愛情を受けていると感じたり親切にされたりと、他者とのつながりによって幸せを感じることができる因子です。

「人の喜ぶ顔が見たい(人を喜ばせる)」
「私を大切に思ってくれる人たちがいる(愛情)」
「私は、人生において感謝することがたくさんある(感謝)」
「私は日々の生活において、他者に親切にし、手助けしたいと思っている(親切)」

最近はサンクスカードなど社内で褒め合う制度、ポイントシステムなどを導入する企業も見られます。表彰制度、表彰イベントなどもその一貫でしょう。
しかし、そもそもは、社員同士の心の通じ合いや信頼、期待が根底にあってこそのこと。採用時の見極めを含めて、価値観や人間性でのフィット感、ある面での同質性をしっかり担保するような人材戦略が欠かせないと私は考えています。

プロフィール

  • 井上 和幸

    井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

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