2019/06/11
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社長を目指す方程式
第15回
社長になる人は動機付けがうまい 社員のやる気を引き出す「5つの特性」
- キャリア
- ビジネススキル
- マネジメント
- 井上 和幸 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO
◆「③タスク重要性」
昔、某ベンチャー時代に、ある幹部の行動が問題になっていたことがありました。女性社員たちから私に、「ちょっと**さんに言ってくださいよ(怒)」とクレームの嵐が…。
事の顛末は、ある日の夕方、幹部のBくんがサポートスタッフのCさんに「これ、明日の朝までにやっておいて。お客さんに持っていくから」。Cさんは、(「えー、今から?これからやったらかなり残業することになるのに…」)。しかしBくんが明日お客様の所に持参するということで、Bくんの対顧客満足のために頑張ろうとかなり宵越しまで時間をかけて資料を作成しました。
翌朝、CさんがBくんの机の上を見ると、その資料が置かれたままではないですか。Bくんはお客様の所に出かけています。「あれ??資料忘れてる!!!」、慌ててCさんはBくんの携帯に連絡。するとBくんは、「あ、忘れてた。いいよいいよ、たいした資料じゃないから」。
これでCさんは完全にキレたことは、言うまでもないでしょう。
せっかくの仕事が「意味ない」と言われたり感じさせられたら、やっている当人は虚しいばかりですよね。
逆に例えば非常に単純な作業であったとしても、それがいかに大事なことを仕上げるのに必要なプロセスなのかなどをしっかり理解させてくれて取り組めれば、やる気も起きるものです。
「この仕事、意味ある?意義ある?」という疑問に上司としてしっかり答えましょう。せっかくやっても、意味がなければつまりませんしやってられません。
できる上司のあなたなら「③タスク重要性」をしっかり満たし、メンバーに自分が「重要な仕事をしているのだ」と思わせてあげていることでしょう。そのときメンバーの「自己重要感」が満たされて、モチベーションが上がっているのです。