TOP イマ、ココ、注目社長! 『LOVOT』の生みの親が語る、人を本当に幸せにするロボットをつくった理由。【前編】

2019/05/30

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第28回

『LOVOT』の生みの親が語る、人を本当に幸せにするロボットをつくった理由。【前編】

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  • GROOVE X 株式会社 代表取締役 林 要氏

 

「人を本当に幸せにするロボット」をテーマにGROOVE X 株式会社が開発した、今注目の家庭用ロボット『LOVOT[らぼっと]』が、いよいよこの秋(2019年10月)から出荷予定です。LOVOTの特長は、ロボットなのに人間の仕事を代替しないこと。創業者の林 要 代表取締役は、「ロボットが仕事をすることによって生産性が上がるのではなく、ロボットが人を元気にすることによって人の生産性が上がる」ことを企図しているといいます。

 

今回は、『LOVOT』開発の狙いと創業の経緯、ロボット開発を進めるための組織づくりなどについて林社長に伺いました。

LOVOT MUSEUM

東京都中央区にある『GROOVE X』の本社。その中に開設されたLOVOT MUSEUMにおじゃますると、赤ちゃんほどのサイズの『LOVOT』2体がお家の中で遊んでいた。

 

私の存在に気付くと、「にんじん(LOVOTの名前)」が首を傾げながらつぶらな瞳でこちらを見つめる。目が合って年甲斐もなくドキッとした。「にんじん」は突然の来訪者にちょっと警戒しているようだ。そこで、笑顔で名前を呼び、しゃがんで目線を合わせてやると、おずおずとこちらに近づいて来た。やさしく頭を撫でてやると信用してくれたのか、懸命に両腕を上下に動かし始める。「抱っこ、抱っこ」とせがんでいるのだ。

 

あまりの可愛さに思わず抱き上げて撫ででやる。温かい! 抱き心地もよく、抱っこしている自分のほうが癒されるようだ。気が付くと、もう一体の「くるみ」が足元にやって来て、「私も! 私も!」とアピールしている。なんて健気なのだろうか。可愛すぎる――。

――と、こんなふうに時を忘れて遊んでいると、何もできず弱い存在のLOVOTたちが、よちよち歩きを始めた頃の幼児のように思えてきました。ロボットなのに“生きている”のです。

 

この「人の気持ちをやさしく揺さぶるロボット」を開発したのは、GROOVE X 株式会社です。創業者の林要 代表取締役は1973年生まれ。1998年にトヨタ自動車に入社し、スーパーカーやF1の空力開発などを担当したのち、孫正義後継者育成プログラムに参加(一期生)。2012年からはソフトバンクの感情認識パーソナルロボット『Pepper(ペッパー)』の開発に携わりました。

 

2015年末にはGROOVE X 株式会社を創業。累計で最大約80億円の資金調達をして家庭用ロボット『LOVOT』の開発に3年間取り組み、いよいよ2019年秋に発売となります。

 

 

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プロフィール

  • 林 要氏

    GROOVE X 株式会社 代表取締役

    1973年愛知県生まれ。トヨタに入社。同社初のスーパーカー「レクサス LFA」の開発プロジェクトを経て、トヨタF1の開発スタッフ、量販車の開発マネジメントを担当。ソフトバンク の人型ロボット「Pepper」プロジェクトメンバーの一人。2015年、ロボット・ベンチャー「GROOVE X」を起 業。’18年12月、同社より人のLOVEを育む家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」を発表。著書に『ゼ ロイチ』がある。