TOP 成功する経営者は皆、多読家。「TERRACEの本棚」 5年で3000億円市場を築いたメルカリは、なぜ成功したのか

2019/04/03

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成功する経営者は皆、多読家。「TERRACEの本棚」

第32回

5年で3000億円市場を築いたメルカリは、なぜ成功したのか

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成功する経営者は皆、多読家。
「TERRACEの本棚」では、成功している経営者が注目している、読んでいる書籍をご紹介してまいります。
今回は、『メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間』。
編集を手掛けられた日経BP社の中川ヒロミ氏に、本書の見どころを伺いました。

 

 

子供を持つ女性などを中心に、メルカリの浸透ぶりには目を見張ります。メルカリ上で流通する金額は年間3000億円を超え、累計では1兆円を超えています。これほどのフリーマケット市場を、たった5年で作り上げたメルカリの成功の秘密を知りたい、というビジネスパーソンも増えています。

 

本書はそのメルカリの成功について、日本経済新聞の編集員である奥平和行氏が、50人を超える取材を重ねて記した本です。本書を読んでいくと、優秀な人材を集め、テレビCMなどで急速にユーザーを集め、海外にも進出し、ついには決済事業にも進出するなど、驚くべき勢いで成長していったことがわかります。

 

もっとも、困難の経験も数多く経験しています。たとえば、メルカリはフリマアプリでは後発サービスでした。サービスを開始した当時は先行企業から1年遅れ、ダウンロード数は伸び悩む――。そんな状況を打破し、次々と対策を施してのし上がってきたのが、共同創業者の山田進太郎氏と、その彼が集めた幹部たちです。メルカリには、起業経験者やほかのスタートアップで役員を経験した人たちが続々と入社しています。

 

著者の奥平和行氏は、「起業家の伝記は創業者ひとりのサクセスストーリーとなりがちだが、必ずしもそうではない」と「あとがき」に記しています。メルカリも、会長兼CEOの山田氏にばかり注目が集まりがちですが、富島寛氏と石塚亮氏という2人の共同創業者の存在も大きかったのです。さらに、その後メルカリに参加した人たちがチームとなり、事業を大きくしていった様子は、新規事業をつくる場合にも参考になりますし、なにより読み物としても楽しめます。

 

メルカリの国内事業は順調ですが、米国事業では苦戦が続いており、英国からは撤退しています。正念場が続く同社の行方と合わせて、本書を生きたケーススタディとして読むのもおすすめです。

 

『メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間』

著者:奥平和行

出版社:日経BP社

価格:1,728円(税込)

 

 

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プロフィール

  • 中川 ヒロミ氏

    中川 ヒロミ氏

    日経BP社出版編集第一部 部長

    書籍編集者。日経BP社に入社後、通信の専門誌『日経コミュニケーション』で記者を務めた後、出版局に異動して書籍編集者となる。主な担当書籍には、『HARD THINGS』『ジェフ・ベゾス 果てなき野望』『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』などがある。

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