2019/01/30
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ビジネス書ベストセラーは、こうして作られる!
第2回
《自分の半径一メートルに刺さる企画》を探す。(2/3)
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「経営者を語る」――。今回は特別編として、編集者の多根由希絵さん(SBクリエイティブ株式会社)をお招きし、ここ1年ほどのベストセラーの流れと世相観、ベストセラーの作り方などをテーマに、経営者JP代表・井上と語り合っていただきました。
多根さんは、出版不況と言われる中で、2018年・ビジネス書年間ベストセラーランキング上位5冊のうち、一人で3冊を送りこんだ凄腕の編集者です。
職種は違えど、多根さんの目のつけどころと行動力は、全てのビジネスマンの参考にもなるはず。全3回でお届けします。
井上 去年からの世相観と、ベストセラーの流れをうかがっています。大きく言うと、人生100年時代への不安と、AIに仕事を奪われることへ不安がある中で、「今後どうなるのか」ということをマクロで予見する話が盛り上がっている、そしてそれが徐々に日常にも入ってきていて、「では、具体的にはどうすればいいのか?」という流れになっているということですね。
多根 そういう感じはします。似た例で言うと、昔「グローバル化」が入ってきたときには、楽天さんが社内で英語を公用化したこともあって、英語学習の本や、《外資系の考え方》、《外資系の仕事術》といったことが流行ったのですごくわかりやすかったんですが、今回はそこがわからないところが違いますね。そのあたりの答えを皆が今試しながら、「これなんじゃないかな」と試行錯誤しているところだと思います。
逆に、新しいものに教養をしっかりつけていったらいいんじゃないかとも思いますね。《読書術》の本も売れていますし、自己啓発系でいえば、『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎、岩波文庫)とその漫画版(マガジンハウス)がベストセラーになりました。こういう時代だからこそ、読者に向かって生き方を問いかけてくる、あのカバーが受けたんじゃないかなと思います。
あのカバーって、池田貴将さんのベストセラー『覚悟の磨き方』(サンクチュアリ出版)にある「不安と生きるか。理想と死ぬか」という感じと、すごく目線が似ているなと思っているんですよ。あの時(2013年)も社会がどうなるのかなという不安が広がっていましたから。
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