TOP スペシャルコラムドラッカー再論 ドラッカーが語る、上司と部下の関係。

2018/03/19

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スペシャルコラムドラッカー再論

第114回

ドラッカーが語る、上司と部下の関係。

  • エグゼクティブ
  • マネジメント
当たり前と言えばあまりに当たり前の話ではあるが、多くのマネジメントは、その上司に当たるより上位のマネジメントやトップマネジメントに対しての責任があり、同時に、自身が管轄する部下に対しての責任がある。

マネジメントは、上司が率いる部局の目標達成に貢献する必要があり、そのために上司が成果をあげるには自らと自らの部局が何をどのように行うべきかを考え抜く必要がある。
同時に、マネジメントは、部下たちが自分たちに要求されているものを知り理解していることを確認しなければならず、その目標の達成を支援しなければならい。更に言えば、その達成のために必要なもの(ツール、人材、情報など)を手に入れられるようにしてやらななければならない。

「上司との関係、部下との関係のいずれもが双方向である必要がある。しかも、それらの関係のすべてが、権限および情報の双方について、フォーマルかつインフォーマルでなければならない。全員が相互依存の関係になければならない。」(『マネジメント–-課題、責任、実践』、1973年)

ドラッカーにしては、かなりウエットな感じだが(笑)、ドラッカーがここで上下関係を相互的かつ人間的(情緒的)な部分も含めて保つ必要を解いていることは、デジタル時代に生きる21世紀の我々が、改めてよく受け止める必要があるように感じる。

これもまた、当たり前のことだが、あらゆる部局は最終的に全社(組織全体)の成果に貢献する必要がある。目標は常に、上方に向かっていなければならない。

「ビジョンは上方に、すなわち組織全体に向かっていなければならない。同時に、責任は下方に、すなわち部下に向かっていなければならない。」(『マネジメント–-課題、責任、実践』)

よって我々マネジメントは、部下との関係を、彼らへの義務、すなわち、彼らが立派に仕事を行い成果をあげることへの助力の責任としてとらえることこそ、成果をあげる組織を創り上げる上で、最も重要なこととなる、
マネジメントの立場にある、あらゆる者が、組織全体の目標を元に、自らの目標と自らの部局の目標を定め、その達成のために有機的にコミュニケーション(双方向、フォーマルかつインフォーマル)を日々図り活動することで、相対する顧客のニーズへの責務を果たすことができるようになる。

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プロフィール

  • 井上 和幸

    井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

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