2018/09/20
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ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術
第9回
言葉の使い方次第で儲かったり損をしたり
- キャリア
- ビジネススキル
- 野呂エイシロウ氏 放送作家/PRコンサルタント/株式会社MIP 取締役
言葉で売り上げが大きく変わるのは、飲食店のメニューです。その書き方次第で、売り上げが2割以上アップした飲食店もあります。メニューを見て人は注文します。マクドナルドやファミレスのように写真で表現しているなら、言葉ではなく、「これをください」とお客さんが指さしで注文することもあります。でも、多くは文字で理解してそれを注文します。書き方次第で、何割か大きく変わります。
駄目な例で多いのは、「シェフのお薦めパスタ」です。これを冷静に読むと、「このパスタ以外はお薦めではないの?」「なぜ、店員のお薦めを食べたければならないのか?」という事になります。
そう「お客さんは自分が食べたいものを食べる」のであって、お店の都合のものを注文したいわけではありません。自分で注文したものの方が、満足度が高くなります。それは大きな損です。
食べ物は、「素材」から出来ています。だから、マグロなのか?アスパラガスなのか?それとも松阪牛なのか?明確に食材から書くことが大切です。しかも素材の地域が、売り上げに左右する確率は6割です。もし、分かるなら「福岡産」「青森産のマグロ」など明確に記載しましょう。産地名を貼ることでちょっとだけおいしく感じます。
それ以外にも店で「いらっしゃいませ」と言わない方が、売り上げは大きく変わります。「いらっしゃいませ」と言われると、「店員」と「客」という明確な関係になります。私は「買う側だ」と、認識します。でも「こんにちはー」と言われると、お客さんも思わず「こんにちは」と答えてしまいます。ありますよね?
スターバックスやアップルストアのあいさつを見てください。「こんにちは」といいます。それだけで人間関係が「友情」となります。
実は、成功者は常に言葉の使い方がうまいのです。言葉の使い方一つで、大して欲しくないものを買ってしまうこともあります。最近の研究では「割引セール」よりも、「2つ目半額」の方が、消費意欲が湧くことも分かってきました。そうなのです。
最終的には、言葉を使って心を動かすことです。上司や部下の心を動かす。消費者の心を動かす。取引先の心を動かすのです。
僕らのコミュニケーションの大切なところは言葉です。言葉で多くのことが決まります。この瞬間から言葉の使い方を変えましょう。あなた自身の評価が大きく変わります。
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■書籍情報
『儲かる日本語 損する日本語 相手の心が思わず動く24の法則』
著者:野呂エイシロウ
出版社:祥伝社
価格:1,512円(税込)
※この記事は、アイティメディア株式会社の許諾を得て
「ITmediaエグゼクティブ『ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術』」
の連載から転載したものです。無断転載を禁じます。
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