TOP イマ、ココ、注目社長! 世界の農業を改革し、子どもたちが夢を描ける未来をつくる。【後編】

2024/02/06

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イマ、ココ、注目社長!

第393回

世界の農業を改革し、子どもたちが夢を描ける未来をつくる。【後編】

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「人類と地球の共存を実現する」という壮大なビジョンを掲げるアグリテック・スタートアップ、サグリ株式会社。現在「アクタバ」「デタバ」「サグリ」の3つのソリューションをリリースし、世界10ヶ国で事業・実証を行ってきました。度重なる苦難を乗り越えながら、創業からわずか5年でここまでの事業展開を果たしたCEO坪井俊輔さんは、どんな組織づくりを行ってきたのでしょうか。後編では、サグリ社の事業、人材や働き方、経営者像について、坪井さんのお考えを伺います。

(聞き手/井上 和幸

 

衛星データで農地情報を把握する3つのソリューションを提供

――現在、サグリ社は「アクタバ」「デタバ」「サグリ」の3つのソリューションを提供しています。このうち、最初にリリースしたのが「アクタバ」でしょうか?

 

坪井 初代「サグリ」やインドのマイクロファイナンス用アプリの休止後に開発を始め、現在も提供しているソリューションが「アクタバ」です。

 

アクタバは、衛星データを活用して農地の耕作状況を確認・把握し、管理するアプリです。2019年に茨城県とつくば市の支援を受けて実証を始め、コロナ後の2020年に開発を本格化しました。

 

日本の農業の大きな課題の1つが、高齢化に伴って増え続ける耕作放棄地の調査と管理です。従来は、各地の農業委員会が農地を巡回して目視で調査しており、大変な負担になっていました。ここに衛星データを使えば、耕作放棄地を容易に把握できるだけでなく、情報の蓄積や管理まで一気通貫に行えるようになります。ただ、当時は農地法の要項に、目視が義務付けられていることがネックでした。しかし、縁あって岐阜県下呂市がアクタバの導入を決めてくれ、第1号の事例をつくることができました。

 

この間、わたし自身も農林水産省の検討会委員を務めるなどして国に働きかけ、2022年度には要項が改正されて、衛星データの利用が認められました。そこからは順調に、各地で採用が広がっています。

 

2つめの「デタバ」はアクタバの兄弟に当たるソリューションで、自治体が行う農家の作付け状況調査を効率化するものです。こちらは2022年6月にリリースして23年に有償化したばかりです。

 

そして、22年8月には2代目サグリをリリースしました。ソリューションの思想は初代と大きく変わりませんが、機能やインターフェースはかなり洗練されたと思います。単に分かりやすくなっただけ、とも言えますが。

 

――いやいや、それは十分素晴らしいことだと思いますよ。インドの事業のほうも、コロナが落ち着いて以降は安...

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プロフィール

  • 坪井 俊輔氏

    坪井 俊輔氏

    サグリ株式会社 代表取締役 CEO

    1994年横浜生まれ。横浜国立大学理工学部機械工学・材料系学科を卒業。2014年4月に大学入学。大学3年次、MakersUniversityの1期生として選抜。そこで出会った仲間や恩師によって、人生が大きく変化。2016年6月民間初、宇宙教育ベンチャー株式会社うちゅうを創業及び代表取締役CEOを務める。2016年ルワンダに赴き、教育活動を行う中で、現地の子どもが各々夢を持ちつつも、卒業後、農業現場で働くことを知る。その後、2017年4月DMMアカデミーへ入学。衛星データを用いることで、現地の農業状況を改善し、将来的に子どもが自分の夢に挑戦できる環境を目指し、2018年3月にDMMアカデミーを早期卒業し、2018年6月サグリ株式会社を設立。MIT テクノロジーレビュー 未来を創る35歳未満のイノベーターの1人に選出。2023年1月にシンガポール法人を設立し、更に東アフリカでもサービス提供開始。経済産業省50社を選出した「J-Startup企業」に選出。農林水産省 「デジタル地図を用いた農地情報の管理に関する検討会」 委員。情報経営イノベーション専門職大学 客員教授。ソフトバンクアカデミア13期生。

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