TOP ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術 何もかもが不確実な時代に必要なのは「自社のファンである」こと

2023/11/15

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ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術

第172回

何もかもが不確実な時代に必要なのは「自社のファンである」こと

  • ビジネススキル
  • キャリア
  • 鈴木 誠一郎氏 株式会社ブライトンパートナーズ 代表取締役 インナーブランディング研究協会 founder 兼 会長 営業部女子課 co-founder 兼 顧問

 

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エグゼクティブの皆さま、リーダーの皆さまに、激動の時代を乗り切るためのインナーブランディングをベースとした3つの観点を伝えます。

ビジネスの世界で「VUCA」という言葉が使われ始めたのは、2010年頃と言われています。コロナ禍でさらにその言葉は社会に広がりました。 ※VUCA:「Volatility:変動性」、「Uncertainty:不確実性」、「Complexity:複雑性」、「Ambiguity:曖昧性」の4つの単語の頭文字をとった造語 パンデミックにより、仕事に対する価値観や、働き方そのものに大きな変化が起きました。「VUCAの時代に、組織やリーダーシップはどうあるべきか」という議論も数多くされました。「ニューノーマル」という言葉も流行りました。

コロナ禍が一段落した今、さらなるVUCAの荒波の中でこれから必要になるものは一体何なのでしょうか?

その答えのひとつに「インナーブランディング」の存在があると、私は考えています。

ブランディングには狭義に「インナーブランディング」「アウターブランディング」の2つが存在します。広く一般的に使われている「ブランディング」は、アウターブランディングのことを指します。社外向けに社内の事を知ってもらうためのものです。マーケティングのひとつとして使われることもあります。

一方インナーブランディングは、社内向け、組織向けのブランディングです。

「理念の浸透や文化の醸成を通し、従業員が思考や行動の変容を起こし同じ方向を向いて、そのチカラをひとつに合わせて理念を体現していくための全ての活動・概念」がインナーブランディングのそもそもの定義です(弊社では、「自社の従業員を自社のファンにするための全ての活動」がインナーブランディングであると定義しています)。

以下、エグゼクティブの皆さま、リーダーの皆さまに、激動の時代を乗り切るためのインナーブランディングをベースとした3つの観点をお伝えします。

「共感される」自分であること

「共感」という言葉が、これほどビジネスシーンにおいて使われることがかつてあったでしょうか。営業の現場でも、社内コミュニケーションの現場でも、システム開発の現場でも……。

特に営業における「共感力」は、とても重視されるようになっています。

「作れば売れる」という時代は当の昔に去り、多くのものがコモディティ化する中で、何をもって買ってもらうのかについては、「人」によると言われます。では「人間力」があれば良いのでしょうか。相手の言葉を理解し、感情を読み解き、抱える問題に気付き、寄り添えるチカラがあれば良いのでしょうか。

もちろんそれらの要素はとても大切です。しかし、こちらが相手に対して共感をするだけでは足りません。「いかに相手から共感されるか」も大きな要素なのです。

では、何をもって共感されるに至るのでしょうか。扱っているサービスや作っている製品などももちろん対象ですが、最も共感される要素は「その会社の想い」すなわち「理念」なのです。従業員がどれだけ自社の理念について徹底的に理解し、理念が紡ぎ出されたストーリーに共感し、自分の言葉で話せるか。自社サービスや製品の成り立ちを相手に伝えられるか。これが相手に伝わり共感されると、「共鳴」が生まれ、距離が格段に近くなります。そして選んでもらえる可能性も格段に上がります。

まずは「従業員が自社のファンになる」ことが、相手からの共感を生み共鳴して業績にもつながるのです。

明確な判断基準をもつこと

仕事を進める上では、誰もが自身の判断基準を持っていると思います。仕事の優先順位を決める、作成している資料の完成度はこれでよいか、商談先に値引きを要求されたが値引くか値引かないか、3人の部下がそれぞれとても良い提案をしてくれたがいずれかに決めなければならない…決める軸を何にすればよいか、など、判断をしなければならないことは、枚挙にいとまがありません。

そして、役職が上がっていくに連れて判断する機会が増え、その内容も難しいものになっていきます。それらの判断をする際、皆さまは何を基準に据えているのでしょうか。自身の経験、過去の上司から教えられた考え方、書籍やセミナーで学んだこと、など。それらも大切な判断基準の構成要素になります。

しかし、従業員によって判断基準が異なってしまうと、何が起きるでしょう。

社内では、個人の考え方がぶつかって会議が紛糾したり、上司によって指示の方向性が180度異なって誰に従えば良いのかが分からなくなったりと混乱を招きます。結果として、お客さまも混乱することになるのは明らかです。

ではどうすればよいのか。

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プロフィール

  • 鈴木 誠一郎氏

    鈴木 誠一郎氏

    株式会社ブライトンパートナーズ 代表取締役 インナーブランディング研究協会 founder 兼 会長 営業部女子課 co-founder 兼 顧問

    1968年生まれ/福岡県出身/私立西南学院高等学校卒/日本大学商学部会計学科卒。 東証一部上場(当時)会計システムベンダーや監査法人系コンサルティングファーム、国内大手コンサルティンググループファームなど、IT業界に約17年従事。プログラマ、SE、プロジェクトマネージャー、新規開拓営業、システムコンサルタント、コンサルティング事業部長と幅広く経験。その後ベンチャー企業取締役(財務経理・人事管掌)やインナーブランディングコンサルティングファーム、ジャスダック上場(当時)企業の人事部課長(採用・人材育成)を歴任。「作る・売る・支える」という企業における主な分野の業務を経験。5回の転職を通じた、非連続なキャリア形成に基づく多面的な視点と、共感力あふれるコミュニケーション力が強み。 2015年ブライトンパートナーズを創業。2020年法人化。種々の事業を推進する中で、「企業が持つチカラは理念に宿る」という想いに火が点き、中堅中小企業のインナーブランディング推進支援を生業として活動中。 2020年8月、インナーブランディングの国内普及を志し、インナーブランディング研究協会を発足(任意団体)。会長に就任。 保有資格:(一財)生涯学習開発財団 認定コーチ(プロコーチ歴23年)

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