2022/11/01
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プロ経営者の条件
第23回
基幹システムの開発からウェブマーケティング、そしてプロ経営者へ。(Vol.1)
- 経営者インタビュー
- プロ経営者の条件
- 経営
- キャリア
- 杉島 泰斗氏 トレノケートホールディングス 代表取締役社長
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経営のプロフェッショナルとして経営にあたるプロ経営者。過去のキャリアの中で養われた彼らの資質、思考、マネジメントスキルは、激変する現在の日本で多くの企業リーダーにとって貴重なヒントになる。プロ経営者のプロたるゆえんを、実際に活躍中のプロ経営者の話から解き明かしていく「プロ経営者の条件」。
日本は、デジタル教育やITスキルに関して欧米やアジア諸国に大きく後れをとり、なおかつ2030年には最大で79万人のIT人材が不足するとも予測。
そんな中、「世界一のIT人材トレーニング会社になる」および、「世界で戦えるIT人材育成によって日本を元気にする」と目標を掲げるのが、トレノケートホールディングス株式会社 代表取締役社長の杉島泰斗氏。
杉島氏は東京工業大学を卒業後、IT系コンサルティングファームに就職。その後、転職で実績を積み上げ、3社目となる会社では社長を約10年務め、現在のトレノケートホールディングスは社長として2社目となる。
経営者の役割について、「みんなが納得できるような道を決め、その道に進むためのサポートをすること」と語る杉島氏に3回にわたってお話を伺った。
(聞き手:井上和幸)
東工大では化学専攻。メーカーではなくIT系コンサル企業へ入社する
井上 学生時代は東京工業大学で液晶の研究をされていたそうですね。やはり強いご興味があったのですか。
杉島 そういうことでもないんです。なぜ化学を専攻していたかというと、わたしは出身が熊本県で、大学に行くタイミングで親に「東京に行きたい」と話したら、「東大か東工大だったらいいよ」と(笑)。
井上 なかなかハードルの高い条件ですね(笑)。
杉島 そうですね(笑)。親としては「学費が安いところで」ということでした。さすがにいまから東大は無理だけれども、東工大ならば受験科目が少なかったので可能性があるかも……と考えて受験したところ、運よく受かりました。
井上 いやいや、運では受からないですよ。
杉島 大学で何かしたかったというよりは、東京に行きたかったんですね。で、東工大では友だちの影響を受けて有機化学の方に行き、「面白そうな研究室がある」と聞いて液晶をやっているところに入り……という、本当に何も考えていない学生でした。
井上 周りの仲間の多くは教授から推薦をもらってメーカーなどに就職されたと思います。しかし、杉島さんはIT 企業を選ばれましたよね。教授から怒られるようなことはなかったのですか。
杉島 いえ...
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