2022/08/19
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イマ、ココ、注目社長!
第252回
インフルエンサー発の商品が続々ヒット。P2Cの未来とは?【前編】
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 重本 隆之氏 P2C Studio株式会社 代表取締役社長
ここ1、2年、人気 動画クリエイターがプロデュースした商品が続々とヒットしています。例えば、フィットネス領域で人気の宅トレクリエイター、竹脇まりなさんがプロデュースした「マリネスプロテイン」は、 2021年12月の発売から7カ月で、約25万個売れました。
この商品開発から流通、販売まですべてに携わっているのが、P2C Studio株式会社です。YouTuberマネジメントの最大手であるUUUM(ウーム)の子会社で、P2C(Person to Consumer、PtoC、ヒトを起点としたブランド・モノづくり)ビジネスを手掛けています。
同社の代表を務める重本隆之さんは、船井総合研究所の経営コンサルタントとして中堅・中小企業のコンサルタントとして働いてから独立し、その後に楽天、総合PR代理店のベクトルを経て UUUMに加わり、P2C Studioの社長に就きました。現在、動画クリエイターやタレントと組んで様々なブランド・商品を開発している、P2C Studio。前編では、重本さんのユニークなキャリアやP2Cのポテンシャルに気づいたきっかけについて聞きました。
(聞き手/川内 イオ)
アンドリュー・カーネギーに憧れた小学生
――まずは、重本さんの原点を振り返っていただきたいと思います。起業を志したのは、いつ頃ですか?
重本 小学生の頃ですね。うちは普通のサラリーマンの家で、僕は3人きょうだいの次男坊だったので、服とか学校で使うものとかは兄のお古が回ってくるんですよ。例えば、体操着のお古は名札にある兄の名前を二重線で消して、私の名前を二重線の横の空きスペースに書き加えたものを私が着る。その時から、なんて理不尽な世の中なんだ、好きに物を買って生きられる人生を歩みたい、家が裕福というわけでもなかったので、その苦い思いをしないですむ人生を歩むためにも自分でお金を稼ぎたいな〜と思っていたんですよね(笑)。
――次男の苦悩があったんですね(笑)。その頃、誰か目標にした人や憧れた人はいましたか?
重本 小学生の頃、関口宏さんがやっていた「知ってるつもり!?」という人物ドキュメンタリー情報テレビ番組で、アンドリュー・カーネギーが紹介されていました。移民としてアメリカに渡ってきて、経済的に貧しい環境からいろいろな仕事を経て『USスチール』という会社を作り、アメリカで「鉄鋼王」と呼ばれた人です。まさにアメリカンドリームを実現した彼は、「金持ちのままで死ぬのは不名誉な死である」という言葉とともに、コンサートホール「カーネギーホール」やカーネギーメロン大学、全国に...
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