2022/08/03
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イマ、ココ、注目社長!
第250回
「ISA」を通じて、誰もが平等に教育を受けられる未来を。【前編】
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 鶴田 浩之氏 株式会社LABOT 代表取締役CEO
家庭環境や経済的事情のため勉学をあきらめざるを得ない学生がたくさんいます。そうした人たちにとって将来のための選択肢となりうる契約が「ISA(Income Share Agreement)」。在学中には学費の支払いが不要で、就職後に決定した年収に連動して支払額が決定する「所得分配契約」と呼ばれる契約方法です。そのISAを日本で初めて導入したのが株式会社LABOT。自社で運営するプログラミングスクール「CODEGYM」などの学生を対象に、この契約モデルを採用しています。
代表取締役CEOの鶴田 浩之氏は、体が弱く不登校だった子供時代にプログラミングと出会い、ゲームに関するウェブサイトなどを運営。大学在学中の20歳で起業し、人気アプリ「すごい時間割」や「ゲームエイト」を開発しました。その後さまざまな経験を経て、現在は誰もが平等に挑戦できる教育機会の提供を目指して、事業を展開しています。これまでの歩みに加え、10年後を見据えて現在挑戦中の事業について、お話を伺いました。
(聞き手/井上 和幸)
病気がちだった日常を輝かせてくれたプログラミング
――小さなころから病気がちだった鶴田さん。そこでプログラミングに出会ったのが人生の転機になったそうですね。そのあたりの経緯を教えてください。
鶴田 幼少期から喘息など病気がちで、事故による首のケガの後遺症などもあって、学校を休みがちでした。数か月間、不登校を経験した時期もあります。だんだんと自信がなくなって、コンプレックスを抱くようになりました。友達も少ないほうです。
そんな中で、人並みに好きだったのがゲーム。ゲームってどうやって作るんだろう?とプログラミングを調べたり、自分が好きなゲームに関するウェブサイトを立ち上げました。13歳のころです。両親はまったくのIT音痴で、いまだにLINEもうまく使いこなせませんが(笑)、その代わりパソコンを買ってくれて、パソコン教室にも通わせてくれました。それも大きかったですね。
――どうやってウェブサイトを立ち上げたのですか?具体的にどんな勉強をされたのでしょう。
鶴田 あまり特徴的なことはしておらず、普通に書店で「HTML/CSS大辞典」「初めてのPHPプログラミング」みたいな初心者向けの本を買い求めて、それを繰り返し読んでプログラミングの勉強をしました。初めてウェブサイトを立ち上げたのは2003年10月15日。消費者から発信者になった日で感動したことを覚えています。
海外のゲームに関する情報などをいち早く掲載。100人、1000人と訪問者が増えるにつれ、もっと多くの人に来てもらいた...
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