TOP 戦略HRBPから見た、人・組織・事業・経営の現在&これから 前編:DX時代だからこそ、組織へヒューマニティ(人間性)を取り戻していく秘訣とは

2022/04/07

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戦略HRBPから見た、人・組織・事業・経営の現在&これから

第27回

前編:DX時代だからこそ、組織へヒューマニティ(人間性)を取り戻していく秘訣とは

  • 組織
  • キャリア
  • 35CoCreation合同会社 CEO 桜庭 理奈氏

昨今の私たちを取り巻く時代や環境は、目まぐるしく変化を遂げています。
コロナだけにとどまらず、これまで顕在化しなかった社会課題や、人種や宗教間の確執の紛争化、国家間の摩擦、コミュニティ同士の正義感のぶつかり合いにより社会運動の活発化。それにより、明確なゴールを持っていたとしても、そこまでに到達する方策や道筋が見えないことも多く、その中で日々大小の決断を下していくことは、これまで感じたことのないプレッシャーや混乱を感じることもあるのではないでしょうか。

 

WHOが2021年に実施した調査によると、不安や鬱症状を訴える症例が、2020年比で、25%も増加したと発表しています。また、日本国内だけでも、2019年の国内休業者数は、160万人だったところが、2020年には、500万人に跳ね上がったと言います。休業者の年齢階級別にみても、15~24歳、25~34歳、35~44歳のいずれにおいても、2019年から2020~2021年にかけて、2倍以上に増加しているとのことです。
(出典元:新型コロナウイルス感染症関連情報: 新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響国内統計:休業者数
COVID-19パンデミックは、世界中で不安神経症とうつ病の有病率を25%増加させます

 

また、全国総務担当者を対象に行った調査では、コロナ禍により、心身の不調を訴える従業員が増加したと感じる担当者が、全体の40%であり、さらに、テレワークによるコミュニケーション不足・孤独感がメンタル不調の要因であると答えた割合は、70%です。そのような現状にも関わらず、テレワークの方が従業員のメンタルケアが難しいと感じている担当者の割合は、80%にも上るといいます。
(出典元:PR TIMES

 

組織と個人間で目的意識の「捻じれ」が起きていませんか

昨今では、「パーパス」という言葉をよく目にするようになりました。
パーパスとは、存在意義、究極的な目的や指針を指した言葉ですが、私たち個人が属する組織(国家、社会、企業、コミュニティ、チーム)のパーパスと、個人のパーパスがうまく繋がらない状態が継続することで、先のような心身の機能不全や、社会の機能不全が顕在化しているのではないか、という仮説が成り立ちませんか。

 

組織のパーパスは、その組織の強みや想い、歴史といった自分たちらしさが凝縮された言語化であり、顧客や社会へのインパクトなど社会性を含んでいます。それにより、社内外に共鳴を生み出し、共にエネルギーを創出するわけです。一方で、個人のパーパスは、自分は何を、なぜ、やりたいのか。「この事業を絶対に成功させたいから」「このような世界を当社を通...

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プロフィール

  • 桜庭 理奈氏

    35CoCreation合同会社 CEO

    外資系金融企業での営業・企画推進を経て、人事へキャリアチェンジ。複数の外資系企業において、多国籍な職場環境で戦略的な人事を担当。2017 年より外資系医療機器メーカーであるGEヘルスケア・ジャパン株式会社の人事本部長、2019年から同社執行役員を務めた。2020年に35 CoCreation合同会社を設立。多様な業態や成長ステージにある企業で人事部長不在の企業間で、シェアドCHROサービスを開発提供し、経営・組織・リーダーシップ開発コーチング、アドバイザリー活動を伴走型で支援している。国際コーチング連盟認定コーチ。New Field認定コーチ。ロバート・キーガン博士が設立したMinds at Work公認・ITC(変化への免疫システム)マップの認定ファシリテーター。国際PADIダイビング協会・ダイブマスターとしても活躍中。