TOP 戦略HRBPから見た、人・組織・事業・経営の現在&これから 退職者が続出?!止まらない人材流出を食い止める鍵は、組織カルチャーにある

2022/05/19

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戦略HRBPから見た、人・組織・事業・経営の現在&これから

第29回

退職者が続出?!止まらない人材流出を食い止める鍵は、組織カルチャーにある

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  経営者の方々とお話をする中で、大きな悩みのひとつとなっているのが、人材流出です。もちろんコロナ前からも、優秀人材の流出は経営や人事の頭を悩ませる種でしたが、特に2021年の4月以降にかけて、業界は異なれど、それまでに直面したことのない未曾有の退職者、アメリカでは昨今「Great Resignation」(大量退職者が続出している状態)とネーミングをつけるほど、世界的に経営の大きな課題として注目されています。

 

先日MIT Sloanの社会的動向研究結果に目を通しました。それによると、2021年4月から9月にかけて、38業種を対象に、3400万人を対象にオンラインで調査を行ったところ、退職率は2%以下のところもあれば、30%以上を超えている企業も見られたとのことです。特徴としては、特に第一次産業や第二次産業、第三次産業における退職者の偏りがあるかと思われるところが、データでは産業に関わらず、業種によって退職率は高くも低くもあるという点です。その中では、第1位の退職率が高い業種がアパレルを含むリテール業となり、19%の退職率である中で、第2位の退職率が高い業種は、コンサルティングファーム業となり、16%、第3位はインターネット関連業種で、14%となっています。

 

また、業種の中でも、例としてメディアやエンターテインメント業を取り上げてみると、ワーナーブラザーズ社の退職率が6.2%であったことと対照に、ネットフリックス社の退職率が14.2%であったように、同業種の中でも退職率の差異が出ており、コロナ禍での人材流出に関する企業側の体験も、互いに異なったものを感じていると察します。

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プロフィール

  • 桜庭 理奈氏

    桜庭 理奈氏

    35CoCreation合同会社 CEO

    外資系金融企業での営業・企画推進を経て、人事へキャリアチェンジ。複数の外資系企業において、多国籍な職場環境で戦略的な人事を担当。2016年、アジアパシフィック地域統括の戦略人事担当として、外資系医療メーカーのGEヘルスケア ・ジャパン株式会社へ参画。2017 年より同社日本法人の人事本部長、2019年より執行役員として着任。2019年より組織開発コンサルティング活動をパラレルで開始し、2020年5月より35 CoCreation (サンゴ コ・クリエーション)合同会社を設立し、人事部&人事部長不在の多様な組織間で、CHRO(チーフ・HRオフィサー)人材のシェアド・リソース・サービスを提供する、人財プラットフォーム事業の代表を務める。愛知県出身。趣味はダイビング。

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