2021/11/04
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エグゼクティブ転職 経営者JP井上の視点
第40回
応募先企業での「マクロの喜び」ポイントと「ミクロの喜び」ポイントを確認する
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しかし、私は皆さんのキャリアとご活躍を数多く見てきて、社会人経験を積めば積むほど、職責が重くなればなるほど、職務に対する本質的なやりがいをお持ちか否かでパフォーマンスが大きく異なることを目の当たりにしてきました。
皆さんご承知の通り、責任が重くなればなるほど、タフな局面、対外的なことでも内部的な問題でも色々としんどいことに直面するものです。その際に踏ん張れる人と、折れてしまったり逃げ出してしまう人との差は何かといえば、職務に対してのやりがいを持てているかどうかなのです。「これをやり遂げたいから」「この事業を成功させたいから」「このお客様をハッピーにしたいから」ここで逃げ出すわけにはいかないと踏ん張れたから、辛い時期や難局を乗り越え成長できるのです。
そういう意味では、転職先を選ぶ際にも、この職務におけるやりがいがしっかりと中核に存在しているかを確認することは、転職後の活躍のためにも欠かせません。
では、長らくの社会人経験を経てこられた皆さんの<オトナのやりがい>は、どう確認すればよいのでしょう?
「マクロの喜び」とは、社会的テーマや自身の大義、ライフワークなど
ミドル・シニア世代で組織のリーダーとして活躍される皆さんが、タフな状況に立ち向かい続けるためには、<オトナのやりがい>がエネルギーの源泉として欠かせません。この<オトナのやりがい>は、「マクロの喜び」と「ミクロの喜び」から成り立っています。「マクロの喜び」と「ミクロの喜び」の両面を満たすことが必須なのです。「マクロの喜び」とは、自社のミッション、ビジョン、パーパスへの共鳴です。あるいはそれとオーバーラップしたところでの、ご自身の大義や社会的な使命、ライフワークなどがこれに当たります。これらを、ふとした瞬間に思い返し、それらに日々触れていることを実感し、自分の心が震えるか。
いかがでしょう?
いまのあなたは、「マクロの喜び」を感じていますか?次の転職先においては、それを感じることができそうでしょうか?転職応募先企業にこの「マクロの喜び」を本気、本音で感じることができるミッション、ビジョン、パーパスはありますか?
リーダーの心と行動を引っ張り上げてくれるのは、この「マクロの喜び」です。それなくして周囲に使命を示し、組織や事業をリードすることはできませんし、どの会社においてもあなたに託されるチームを牽引することは難しいでしょう。何よりも、いつまでも夢と希望と目標のあるリーダーこそが、輝き続け、周囲の人たちが自然とついてくる人になるものです。
小刻み・多頻度で、日々感じ続けたい「ミクロの喜び」
いっぽう、「ミクロの喜び」とは、日々の業務において目の前で感じることのできるやりがいを指します。顧客からの感謝、同僚からの感謝や共にプロジェクトを推進する喜び・達成感、あるいは職務の専門性を高める喜び、業務を通じての成長実感。こうした、日々折々に感じることのできる<小さな喜び>が小刻みにあることが、タフな局面に晒されることの少なくないリーダーの皆さんの心を支え続けてくれるのです。
仕事を通じて得られる、具体的なあなたの喜びポイントがしっかり存在しているか(できれば複数)。現在の職場ではいかがでしょう?次の職場では得られそうでしょうか?
転職活動において、「マクロの喜び」ポイントに比べて「ミクロの喜び」が実際に得られるかどうかは確認しにくい部分があります。選考面接においてぜひ、それとなく面接相手の方々の「ミクロの喜び」の有無を探ってみてください。
「最近、最も嬉しかった出来事は何ですか?」「この事業ですと、顧客からはどのように言われることが多いのでしょう?」「メンバーの方々とのコミュニケーションはどのようにされていらっしゃいますか?」もし面接や面談時に複数名の方々が参加される場面があれば、その方々同士のコミュニケーションについて観察することも「ミクロの喜び」ポイントの良い参考情報となると思います。
「マクロの喜び」だけでは、人は継続的にモチベーションを維持することは難しいものです。短期間、複数回、多頻度で感じることのできる<小さな喜び>も欠かせません。ぜひ、「ミクロの喜び」が得られる新天地か否かについてもしっかり確認ください。
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成功する組織リーダーは必ず、自分の中に、常に「マクロの喜び」ポイントと「ミクロの喜び」ポイントを明確に持っており、それを自家発電的に満たすことで元気やパワーを維持・強化しています。それが激流の中で戦うあなたの、<枯れることのないエネルギー源>となるのです。
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