2020/09/02
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エグゼクティブ転職 経営者JP井上の視点
第26回
ウイズコロナ時代、必ず押さえたい転職候補先企業の社長の「頭の中」と「心の中」。それを知る3つの質問
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この環境下で転職活動を進めていらっしゃるユーザーの皆さんには、当然のことながら、ウィズコロナ時代を生き抜き次の時代に繁栄する可能性が高い転職先企業を選択していただきたいと考えています。このように言うと、「それは当然そうですよ。でも、いったいどうすれば、<ウィズコロナ時代を生き抜き次の時代に繁栄する可能性が高い転職先企業>かどうか分かるんですか?」こんな皆さんの声が、早速聞こえてくるように思えます。
私は、それを予見するには、転職候補先企業の社長の「頭の中」と「心の中」を知ることが鍵を握ると考えています。そのための【3つの質問】をしてみて欲しいと思います。ぜひ、いま進めていらっしゃる転職活動で実践ください。
質問①「創業経緯、存在意義」を訊く
転職候補先企業の社長への質問 その1は、「そもそもこの会社を創業されたのは、なぜですか?(創業社長の場合)」「御社の存在意義をどのようにお考えですか?(何代目かの社長の場合)」です。先行きが不透明で見通しにくい時期、あるいはトレンドやパラダイム自体が激変する可能性の高い時代において、その企業がこれを乗り越える原動力やタフさを持ち合わせているかどうかは、そうした潮流に左右されない揺るぎない使命や大義、自社の存在に関する原理原則を持っているかに尽きます。
自社の存在意義・価値が明確に存在しているか。そしてそれにあなたが共鳴できるか。これは出発点として絶対に欠かせないものだと、私は長らくエグゼクティブサーチや経営組織・人材のコンサルティングを通じて多くの企業に関わってきて、確信しています。
質問②「具体的経営計画・戦略」を訊く
転職候補先企業の社長への質問 その2は、「昨年までと今年を比較して、経営計画・方針に変更はありましたか?あったなら、どのような部分ですか?」です。具体的に直近でどのような経営テーマ・事業課題があるのか(あると経営は認識しているのか)、特に新型コロナ禍での経営への影響、動きはどうなっているのかは、やはりしっかり把握しておきたいものです。
ただしこの問いは、現在の新型コロナ禍での対応を知るということ以上に、そもそもはっきりしたわかりやすく納得できる経営指針や事業計画がある企業なのか経営者なのか、それは状況と必要性に応じて速やかに上書き更新されているのか。こうした企業体質、経営者の姿勢、思考力・行動力を確認したいということに真意があります。
コロナを受けて速やかに変えるべきことを変えたり着手すべきことに着手しているか。それができない企業や経営者は、アフターコロナにおいても様々な環境変化や国難が襲いかかってくるであろう時代の中で生き延びていく力があるかどうかという点で心許ないのは事実でしょう。
質問③「今後のビジョン」を訊く
転職候補先企業の社長への質問 その3は、「今後のビジョンはどのようなものですか?」です。質問その1で、自社の存在意義・価値が明確に存在しているかを確認しましたが、同時に、これからの未来像についても明確に描かれているかどうかがその企業の命運を分けます。先が見通せない時代だからこそ、環境変化に流されているだけの企業がこれから存在し続けることは非常に難しいものとなります。
ドラッカーは「変化はコントロールできない、できるのは変化の先頭に立つ事だけである」と言い、アラン・ケイは「未来を予測する最も確実な方法は、それを発明することだ」と言いました。ドラッカーは、こうも言っています。
「自ら未来をつくる事はリスクが伴う。しかし、自ら未来をつくろうとしない事の方がリスクは大きい。成功するとは限らないが自ら未来をつくろうとせずに成功する事はない」。
転職候補先企業の社長は、自ら変化の先頭に立ち、自ら未来を発明しようとしているか否か。それは実現する価値があると、あなたは思うか?共鳴するか?
この時期に、次の時代を共にしようという新天地を選ぼうとしている訳ですから、ここはしっかり押さえて欲しいと思います。歴史的危機をサバイブし、更に次の時代に繁栄する企業の必要条件は、企業・経営者の「過去」「現在」「未来」の姿が明確であることだとも言えるでしょう。ニューノーマルに存在価値のある新天地選択を、ぜひともしっかりして頂き、悔いなき転職先決定を頂ければ幸いです。
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