TOP イマ、ココ、注目社長! 豊かな消費社会を支えている人が見えれば、守ることもできる。 【後編】

2021/12/17

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イマ、ココ、注目社長!

第198回

豊かな消費社会を支えている人が見えれば、守ることもできる。 【後編】

  • 経営者インタビュー
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  • 株式会社ポケットマルシェ 代表取締役 高橋 博之氏

 

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全国の農家さん・漁師さんから、新鮮な旬の食材を直接購入できるサービスのポケットマルシェ。作る人と食べる人をつなぐオンラインマルシェとして多くの消費者から支持を得ています。
もともとは政治家だったという代表取締役の高橋博之さんに、実業家に転ずる想いやこれから先の未来について伺いました。

(前編はこちら

(聞き手/井上和幸)

生産者と消費者がつながる世界を可視化する

――2014年に、一般社団法人日本食べる通信リーグを設立されましたね。

 

高橋 「東北食べる通信をうちの地域でもやりたい」という声がいくつか上がったので、「食べる通信」のモデルを全国展開することにしました。
日本食べる通信リーグとしたのは、Jリーグのように、生産者と消費者がつながる世界をちゃんと可視化するためです。

 

「食べる通信」はサブスクなので月に1人の生産者しか紹介できない。消費者に月に1回しか食べ物を届けられない。一方、一次産業の農村が疲弊するスピードは加速している。「このままでは追い付かない」と思ったんです。「もっとスピードを上げるにはどうすればいいか?」と考えたとき、僕ら編集部が入って生産者の情報を可視化したけど、生産者自ら自分たちを可視化して、なぜ農家になったのか、農村物はどういったこだわりを持って生産しているのかを、生産者自身が発信できる形にすれば、編集部の制約を乗り越えてスケールすると思って2016年には産直アプリ「ポケットマルシェ」をスタートしました。あと、株式会社化することで資金も調達できてスピードも上げられると思ったので株式会社「ポケットマルシェ」を設立しました。

 

――何名くらいでされていのですか?

 

高橋 食べる通信は5~6人で、ポケマル時代は3〜4人です。

 

――高橋さんの話を伺っていると、良い意味で政治家的なところがありますね。

 

高橋 政治屋は次の選挙を考え、政治家は次の時代を考える。僕は人に働きかける行為が政治だと思っています。僕は政治もやっていたので、政治家が言いたいことを言えないのも分かります。自分を応援してくれる人たちが求めていることと、自分が政治家としてこの国に必要だと思ってやりたいことが必ずしも一致するとも限りません。経営も、自分じゃないとできないことをやりたいと思う一方で、売上を伸ばして、ちゃんとした会社にしなければいけない。やりたいこととやるべきことが必ずしも一致するわけじゃない。最初は股裂き状態でした。

 

――なるほど。

 

高橋 だんだん、股裂...

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プロフィール

  • 高橋 博之氏

    株式会社ポケットマルシェ 代表取締役

    1974年、岩手県花巻市生まれ。青山学院大卒。岩手県議会議員を2期務め、2011年9月巨大防潮堤建設へ異を唱えて岩手県知事選に出馬するも次点で落選し、政界引退。2013年、NPO法人東北開墾を立ち上げ、世界初の食べ物付き情報誌『東北食べる通信』を創刊し、編集長に就任。翌年、グッドデザイン大賞候補に選出され、決選投票の結果2位に(グッドデザイン金賞受賞)。2014年、一般社団法人「日本食べる通信リーグ」を創設し、同モデルを日本全国、台湾の50地域へ展開。第1回日本サービス大賞地方創生大臣賞受賞。2016年、生産者と消費者を直接つなぐスマホアプリ「ポ ケットマルシェ」を開始。翌年、日本最高峰ピッチコンテスト「新経済サミット」で優勝。2018年、47都道府県を車座行脚する「平成の百姓一揆」を敢行。「関係人口」提唱者として、都市と地方がともに生きる社会を目指す。2019年2月14日(木)「カンブリア宮殿」(テレビ東京系列)に出演。著書に、『だから、ぼくは農家をスターにする』(CCCメディアハウス)、『都市と地方をかきまぜる』(光文社新書)が、共著に『人口減少社会の未来学』(内田樹編、文藝春秋)、『共感資本社会を生きる』(ダイヤモンド社)がある。