TOP とことん観察マーケティング 半年の比較でこんなにも方針が明快にわかる コンビニ店頭幕

2021/08/17

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第56回

半年の比較でこんなにも方針が明快にわかる コンビニ店頭幕

  • 経営
  • マネジメント
  • 有限会社オフィスフレンジー 代表 野林 徳行氏

野林徳行です。「KEIEISHA TERRACE」にてマーケティングコラムの連載をさせていただいております。

 

56回目のコラムです。『カスタマーを知る』ことの大切さを毎回書かせていただいています。多くの企業では、『カスタマーを知る』ことが大事と言いながら、足元の数字を優先してしまいがちです。足元はもちろん大事ですが、カスタマーを知ることで既存事業のPDCAは回りやすくなり、新規事業の立ち上がりは早くなります。または修正が小さくなります。今回は、以前にもレポートしましたコンビニエンスストアの店頭幕観察。

観察期間は、2021年の2月から7月です。前回と比較するとコンビニの意思の変化を見て取ることができます。特にファミリーマートはCMO(チーフマーケティングオフィサー=マーケティングの責任者)として足立光氏が加わり、ステキなストーリーを訴求していると感じます。

 

セブンイレブンは、徹底的にPayPayとセブンイレブンアプリによるカスタマー訴求です

2月

・スーパーマリオブラザース35周年オリジナルメニュー発売中!

・セブンイレブンネット限定特典付きスーパーマリオ3Dワールド+フューリーワールド予約受付中

 

3月

・PayPay残高での支払いで20%戻ってくる+セブンイレブンアプリからPayPayで支払うと10%戻ってくる

 

4月

・セブンイレブンアプリからPayPayで支払うと抽選でペイペイジャンボ 1等最大1000%戻ってくる

 

5月

・セブンイレブンアプリからPayPay支払いが可能に!

 

6月

・セブンイレブンアプリにPayPayを登録しているともれなくもらえる50円クーポン

・たんぱく質が摂れる 食物繊維が摂れる カラダが気になる方に

 

7月

・セブンイレブンアプリからPayPayで支払うと5%戻ってくる

・セブンイレブンアプリからPayPayで支払うと抽選でペイペイジャンボ 1等最大1000%戻ってくる

 

前回のレポートでは、圧倒的トップチェーンとしての食品ロスやプラスティックごみなどSDGsを意識した店頭幕の展開をレポートしましたが、この半年は完全に、PayPayとタイアップしたセブンイレブンアプリのインストールを促進するアピールになりました。過去にセブンペイがセキュリティ対策で失敗したため、PayPayユーザーや資金も活用してアプリを用いたファン作りをすることに邁進しているようです。両社の思惑も一致しているのでしょう。

毎回同じような店頭幕なので、カスタマーにとって変化感がないことは課題になるかもしれません。TVCMは大量に放映しているので、店頭幕は通りかかるすべてのカスタマーに「セブンイレブンアプリ×PayPayはお得」を長期戦でアピールしていく...

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プロフィール

  • 野林 徳行氏

    有限会社オフィスフレンジー 代表

    1964年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。1987年リクルート入社。経営企画、事業戦略、商品企画、プロモーションプランニングなどを担当し、カスタマーを知ることに徹底的にこだわった行動で各事業の業績向上に寄与。ブックオフコーポレーションへの出向を経て、2003年ローソン入社。執行役員としてマーケティング、エンタテイメント、商品開発を担当し、数々のヒット企画を生み出した。2010年ローソンエンターメディア代表取締役社長に就任。2012年レッグス入社。CMOとしてキャラクターを活用した販売促進を強化。2016年FiNC CMO就任。人工知能を活用したヘルスケアアプリのマーケティングを推進。現在はブックオフコーポレーション取締役、高木学園マーケティング講師、NewsTV取締役など。著書「とことん観察マーケティング」をベースにした講演・研修を実施中。