2021/06/11
1/1ページ
イマ、ココ、注目社長!
第148回
経営者はエースの4番ではなく、補欠でキャプテンくらいがいい。
- 経営者インタビュー
- 経営
- 組織
- 注目企業
- 池田 洋人氏 株式会社ALiNKインターネット
ALiNKインターネットは、天気予報専門メディア「tenki.jp」を運営するベンチャーである。その「tenki.jp」を大きく育て、社会インフラにすることをミッションとし、2019年12月に東証マザーズ市場に上場した。
ヤフーに入社し、Yahoo!天気情報プロデューサーに就任したが、2年で退職。天気はやり切った感があったと思っていたが、結局、日本気象協会から声掛けで天気の世界に復活。気象情報で多くの人々を幸せにすることに取り組んでいる。
(聞き手/井上和幸)
『気象の世界でやって行きたい』想いが強くなった
──大学(東京国際大学商学部)を卒業後、1997年に気象系の会社であるハレックスに入社されていますが、特に気象に興味があったわけではなかったのだとか?
池田 興味がなかったというのは語弊があるのですが・・・。通常、気象に関わっている方たちはとても強い想いを持たれています。「学生時代にアメダス(気象観測所。日本国内に約1300か所存在する)を全部廻りました」というマニアックな方も多くいらっしゃいます。私はそのような方々に比べるとひよっこレベルだということです。
──確か、天気予報が自由化された頃ですよね。
池田 そうです。1952年に制定された気象業務法が大幅に改正されたのが1993年です。そこから気象庁以外の民間会社が一般に対して独自予報を発表できるようになりました。1994年には気象予報士制度も始まり、お天気キャスターの方々が気象予報士の資格を取るなど話題になりました。
──マニアックでないにしろ好きな世界だったということで、実際に業界に入ってみてどうでしたか?
池田 ハレックスは1993年に日本気象協会とNTTデータが中心となって設立した会社です。業界のリーディングカンパニーという立ち位置でした。しかし、業界は黎明期で「お金を出して天気情報を買う」という行為は浸透していませんでした。その状態でいろいろと企画しながら天気情報を営業していました。
──そのような状況下で、どのように営業したのですか?
池田 天気情報は陸海空、すべての分野に関わり、かつ、老若男女、さまざまな方に関係するものです。そのため営業先はたくさんありました。新聞を見て、「この会社なら天気情報を活用できるのではないか」と考えテレアポして、企画書を作って提案していました。
広範囲のなかでビジネスを学べたのは、自分にとって、とても良かったと思います。
──新...
こちらは会員限定記事です。
無料会員登録をしていただくと続きをお読みいただけます。