TOP 異能の経営者 ~ I know. ~ 【窪田良氏】人生はワクワクしてこそ!社長をクビになっても「楽しむ」力(Vol.2)

2021/01/26

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第35回

【窪田良氏】人生はワクワクしてこそ!社長をクビになっても「楽しむ」力(Vol.2)

  • 経営
  • キャリア
  • 経営者インタビュー
  • 窪田製薬ホールディングス株式会社 代表執行役会長、社長兼最高経営責任者 窪田 良氏

 

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米国企業として東証マザーズに初めて上場した前身のアキュセラ・インク社。ところが、当時の取締役会で窪田氏はCEOの座を追われてしまう。まさに青天の霹靂。この出来事を「ユニークな経験だった」と事もなげに話す氏の価値観、仕事観に触れる第2回。一般には知られていない、新薬開発への過酷な道のりについても話していただいたーー。

 

(第1回はこちら

 

透明性を維持しながら“好き勝手”するための努力

――2014年に本社機能を日本に移して、アメリカの企業としては初めて東証マザーズに上場されました。あえて伺いますが、上場された意味は?

 

それはもう、資金調達ですね。当時、未だに売上げがない状態だったので、資金調達しないと会社が存続できません。ひたすら株を発行し続けて資金調達をすることは、ある意味バイオベンチャーの宿命。上場するのは合理性が高いんです。

 

――ところがその年に内紛が起こった(※)。差し支えのない範囲で、このときの顛末なども伺いたいのですが。

 

※2014年12月に社外取締役が臨時取締役会を開催し、その場で当時のCOOにCEO職を移譲。窪田氏はファウンダー兼会長となり、経営を主導する権利を失った。しかし翌年、窪田氏は米国の地方裁判所に臨時株主総会の開催を命令するよう申し立てをおこない、5月に開催された臨時株主総会で、窪田氏のCEO再任と新取締役4人の選任が可決。窪田氏は経営者に返り咲いた。

 

 

そうですね、社長をクビになったこともありましたね(笑)。寝耳に水とはこのことという感じで、その日から出社禁止になって従業員とのコンタクトをすべて断たれてしまいました。まぁ、まわりの取締役が僕に能力がないと思って、別の人にやらせたいと思ったということなんでしょうね。

 

――彼ら(取締役)は会社をどうしようとしていたのでしょう?

 

技術は持っている会社ですから、売却してお金を儲けようと思ったのかもしれませんね。彼らにしてみたら、その方が組織を育てていくよりも合理的ですから。

 

――なんと。そこからの巻き返しは?

 

「復讐してやろう」といったことは考えませんでした。彼らも彼らが合理的だと思う経営判断をしたのでしょうから。でも、僕には会社を売却して誰かに任せるよりも、自分自身の手で世界を変えたいという思いがあります。ですから、自分が経営を続けたいとプロキシファイトをやって訴訟を起こし、結果的に僕が勝って彼らが退場したということです。

 

まぁ、もともとガバナンスがすごく効いている会社だったので、投資家にも「社外取締役の判断で、僕がクビになる可...

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プロフィール

  • 窪田 良氏

    窪田製薬ホールディングス株式会社 代表執行役会長、社長兼最高経営責任者

    「世界から失明を撲滅する」ことを目標に、様々な眼疾患に対する治療薬・医療技術の研究開発を手がけており、最近では、近視への効果が期待される「クボタメガネ」の開発に力を入れている。慶應義塾大学医学部卒。眼科医、医学博士。慶應義塾大学医学部客員教授。眼科臨床医として緑内障、白内障、網膜疾患などの執刀治療経験を持つ。緑内障原因遺伝子であるミオシリンを発見、神経変性網膜疾患の分野での功績が認められ「須田賞」を受賞。2002年、シアトルを拠点にクボタビジョン(Kubota Vision Inc.)を設立。2016年12月に本社機能を日本に移転、窪田製薬ホールディングス株式会社を発足。著書に『極めるひとほどあきっぽい』(日経BP社)、『「なりたい人」になるための41のやり方』(サンマーク出版)がある。 全米アジア研究所 (NBR)、シアトルシンフォニーおよびワシントン州日米協会の理事を務める。2019年には、NASAディープスペースミッションHuman Research Program (HRP) Investigator(研究代表者)に就任。